鑑識課の女3【名探偵コナン】

緋色の追求 ページ12

Aは夜道を目的の場所へ歩いていた。今日はマカでミー賞の発表の日である。Aの大好きなアクション映画が作品賞にノミネートされているのだ。リアルタイムで追いたかったけれども、それよりも遥かに重要なことがあった。そしてその目的の場所はマカデミー賞最優秀脚本賞にノミネートされているミステリー作家の家であった。



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目的のミステリー作家の家、すなわち工藤邸に着くと、門の前にはスーツを着た男たちが群がっていた。彼らの耳元にはインカムがつおており、物々しい雰囲気が漂っている。しかし、Aはその雰囲気に臆することなく男たちの元へ近づくと、そのうちの一人の耳のインカムを取って自分の耳につけた。


「なっ！」


家の中の様子に気を取られていて全くAの存在に気づかなかった男達に、Aは呆れたように溜息をつくと、「しぃ。」と口元に人差し指をやった。男達は大人しくAの指示に従った。
何故なら彼女は男たちの上司である工藤邸での公安メンバーの指揮をとっている風見の同期だからである。すなわち全員Aの元部下だ。


「お前！何でここに！」


Aの存在に気付いた風見がAの元へ駆け寄る。「久しぶり！」と、片手をあげるAに「そんな事は聞いていない！」と小声で怒鳴った。


「私のことより風見君、中。降谷さんの方が大事でしょ。」

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