鑑識課の女3【名探偵コナン】

ちょっとしたパーティ7 ページ43

『ぐ…風見君……降谷さんが腰抱いてる……うぅ、スマート。』
『悔しがってるのか萌えてるのかどっちだよ。』


『両方』と答えるAがだんだん可哀想に思えてきた。Aの肩に手をポンと乗せると、


『まぁ、この女はこれから逮捕されるんだ。この後、監獄生活になると思えば嫉妬も和らげないか？』


と言った。風見なりの不器用な慰め方であった。それを知ってか知らずかAは不貞腐れたような表情でモニタを見ていた。その様子にまた溜息を吐くと、


『ったく、見てるこっちがイラつく。高橋、お前早く降谷さんに告白しろ！』
『えぇ？！む、むり！！』
『無理じゃない！』


いやいや無理だろ！相手はあの降谷さんだよ！と風見と言い合っているうちに、被疑者の女は逮捕された。
Aの煮え切らない態度に何度目かの溜息を吐いて立ち上がった風見の袖口をAは掴むと、言った。


『じゃあ風見君、告白する練習台になってよ！』


降谷さんの思考回路が一番読めるのは風見君なんだから！というAに風見は一瞬驚いた顔をしたがすぐにいつもの仏頂面になると


『断る。』


と切り捨てた。
それからAと降谷が恋人同士になるのはそう遠くないことである。

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