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死体のない現場 ページ8

Aは事件現場に来ていた。今回の事件現場は杯戸中央病院の近くの川沿いの土手だ。やはり米花町は事件が多い。
乗り捨てられた車の中に大量の血痕があるという通報があった。
現場には捜査一課の高木刑事がいた。所轄に指示を出してた高木刑事はAの姿を見ると笑顔になって駆け寄って来た。


「高木刑事、お疲れ様です。」
「わぁ!Aさんと同じ現場になるなんてラッキーだな。」
「鑑識課も女子率低いですからね。」
「Aさんと同じ現場にいるだけで癒しです。」


胸に手を当ててジーンと感動している高木刑事にAは苦笑した。


「そんなこと言って、佐藤刑事が聞いたら怒られますよ。」
「え!それは困ります!Aさん、今のは佐藤さんには内緒で!!」
「ふふ、どうしましょう?」
「えー!Aさぁぁん!」


佐藤刑事のことで揶揄うと高木刑事はすぐにあたふたするので面白くてよく揶揄ってしまう。
Aは笑いながら白い手袋を両手にはめ現場の車のドアを開けた。


「わお…これは…………すごいですね。」


運転座席におびただしい量の血が付着していた。特に座席の頭部は血の色しかない。この血を流した人は絶対もうこの世にはいないと確信できるほどだ。
血飛沫の飛び散り方がまたすごい。車の天井にも及んでいる。


「これは、拳銃ですね。」


Aは現場写真を撮りながら高木刑事に話しかけた。高木刑事は「やはりその可能性が高いですよね。」と車内を見た。Aはふと気になる血痕を見つけて高木刑事に示した。


「この血痕を見てください。1ミリにも及ばないぐらい。これはかなりの至近距離での発泡ですね。」
「至近距離…。」
「例えば…」


Aは手で拳銃の形を作り「口の中に拳銃を加えて、バーン。」とマネをした。高木刑事がゴクリと唾を飲んだ。


「でも待ってください!そうだとしたらどうして…」
「そう、どうして遺体が無いのでしょうね。」


不気味さを増した現場でAは目を細めた。得体の知れないこの感覚、勘でしかないが


(あの組織の影を感じる。)


Aは先ほどまで晴れていた空を見上げた。今はすっかり雲に覆われて太陽は完全に隠れていた。

死体のない現場2→←米花町2



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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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風間 - アキさん» わざわざ突っ込む必要なくない?あなただってそうして 発砲 だとわかってるんだし。 (2022年8月11日 21時) (レス) @page19 id: b391deb645 (このIDを非表示/違反報告)
アキ - 『かなりの至近距離での発泡』・・・炭酸?『発砲』では? (2019年11月30日 18時) (レス) id: e7946caf9a (このIDを非表示/違反報告)
シイラ - 面白い!どんどん読めちゃいます! (2018年7月30日 7時) (レス) id: 768ba98b2e (このIDを非表示/違反報告)
ふなっしー - ふなっしー (2018年7月30日 7時) (レス) id: 768ba98b2e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - ういさん» はじめまして!この小説を見つけていただいてありがとうございます!執行されたらもう降谷さんから後戻りできないですよね笑 2周目!ありがたいです。何回読んでも読み応えのある作品が作れるように頑張ります! (2018年7月17日 21時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ライス | 作成日時:2017年6月1日 15時

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