検索窓
今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:10,349 hit

□9□ ページ10

.



.




式の翌日。エリザベスは、アメリカの家族に別れを告げて船でイギリスへと渡った。



広すぎるほどの屋敷。エリザベスが到着すると、仕えている使用人たちが入口に並び、「侯爵夫人」を出迎えた。




アメリカの屋敷では味わわなかった感覚。戸惑いを感じながら、エリザベスは屋敷の中へと入っていった。




戸惑いだらけの感覚。それは、エリザベスが確かに英国の侯爵夫人になったという、証のようにも見えた。




(早く慣れなくちゃね……)




アーサーといえば、仕事だからと屋敷を離れ、結局一言も言葉を交わしていない。




慣れない地での生活。未だ先の見えない、夫婦関係。まだまだ問題は山積みのまま。




それでもひとつずつ乗り越えていくしか、自分に道はないのだろう。




(自分からどうにかしなくちゃ、始まらないんだわ。)




エリザベスは小さくため息をついて、座った椅子から窓の外を見た。




傾きかけた赤い陽が、うすらぼんやりとエリザベスを照らし出していた。

□10□→←□8□



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (35 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
37人がお気に入り
設定タグ:ヘタリア , アーサー , 史実   
作品ジャンル:その他
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:幻想曲 | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru  
作成日時:2015年12月28日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。