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「……っつーわけなんだよ。」
数日後。アメリカにて、アルフレッドの元を訪れるフランシスの姿があった。
「あいつの奥さん、お前んとこの出だろ。なんか奥さんのことについて知らない?」
「……珍しいじゃないか。君が、そんなにアーサーのことを気にかけるなんてさ。」
「ん……まあ……やっぱ心配なんだよねえ。なんだかんだ言って付き合い長いし。……それに、あいつには俺と同じ経験をしてほしくはないし……」
「え?」
聞き返したアルフレッドを見て、フランシスは少しばかり表情を変えた。
(……そういや、こいつは知らないんだよな……)
「……や、悪い。なんでも。」
まあそれに奥さん割と美人だし?と、いつもの調子のフランシス。
先程の言葉は置いておくにしても、アルフレッドは憂かない表情のままだった。
「……なあ、アルフレッド。やっぱり、何か……?」
「……ん……」
一息に、カップのコーヒーを飲み干す。空になったカップのそこを見つめながら、アルフレッドはやがて話を切り出した。
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作者名:幻想曲 | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru
作成日時:2015年12月28日 1時