Lady.England 【APヘタリア/英】 (ページ18)

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「……酷い臭いだね、換気したらどうだい」

「俺ぁこの臭いが気に入ってんだよ。文句があるなら帰れガキンチョ」

フレッドの家へ上がるなり、こもったその臭いにアルフレッドは顔をしかめた。

ようやく外へ出たというのに、再び家へ戻ったことが不服だったのか、フレッドがどっかりとソファを占領する。座る場所のないアルフレッドは、そこに立っているしかなかった。

「で。用件ってのは」

再び煙草に火が灯る。くすんだ煙が金色に掛かる中、アルフレッドは彼に告げた。

「君の孫娘のことだけど」

「……」

「……彼女がアーサーのところへ嫁いだのは、君も周知しているよね」

「それがどうした」

「フランシスから聞いたんだけど、どうやら上手くいってないみたいでね。……ねえ、フレッド。君は知っているんだろう？自分の孫娘のことを。……俺は、何の理由もなしに国が妻を娶るとは思えないんだ。……あの子には、どんな秘密があるんだい？」

「……」

ふう、と煙が舞う。まるで威嚇のように、アルフレッドに煙を吹き付けて彼は言った。