la coexistence (ページ41)

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向井side

「めめ、二人帰ったで。これ、買ってきてくれたみたいやから飲みや」

寝室に入ると、食べたことで少し体調が良くなったのか、顔色が戻ってきためめが起き上がってぼーっと何かを考えていた。

はい、と貰った薬を渡し、飲むのを待ってからあのことを口に出す。

「なあ、もしかしたら聞こえてたかもしれへんけど、めめが二人に伝えてって言うから伝えちゃったけど、ほんまに良かったん…？もし上に連絡が行ったら…」

mg「…康二、大丈夫だから。…何かあったら俺が守るって。それに…むしろあの二人が気づいてくれたら…って思うの」

めめは無意識に震える俺の手をそっと握り、もう一度「大丈夫」と繰り返した。
いつしかこの言葉が心を落ち着かせる暗示のようなものになっていた。

「…Aちゃんも、照にいも、舘さんもみんな良い人やね」

いつか本当の事を話さないといけない日が来るかもしれない。

みんなは受け入れてくれるのだろうか。
それとも…

どうかこの話を聞いても離れて行かないで欲しい。

思わずこぼれ落ちそうになった涙を耐え、まだほんの少し熱を持った暖かいその手を握り返した。

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