道案内 ページ11
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それから一週間が経った。
あの日夜遅くに帰ってきた涼太に、兄が見た機械人形の話をすると驚きつつも「やっぱりそうなのか」とどこか確信したようだった。
翌日から一応外に出る時は周りを気にするようにはしていたものの、この一週間本当に何も起こることはなかった。
涼太は相変わらず事件の捜査で忙しそうで、ここ数日は涼太の代わりに私が料理担当をしている。
「ねえお兄ちゃんこんなにチョコいらないって…まだ家にストックあるじゃん」
iw「いやこれは外せないんだって」
荷物持ちも兼ねて一緒に来た兄が持つ袋の中には大量のチョコ。
今日ってバレンタインか何かですか…？って思うほど。
まあなんだかんだ言って、さらっと何も言わずに重い方持ってくれるところは好きだけどさあ。
？「あ、あの、」
「はい？」
二つの大きな買い物袋を下げ、今日の夜ご飯何がいい？なんて話をしながら歩いていると、不意に後ろから声をかけられた。
振り返ってみると、人間の男性の中でも結構身長が大きい兄よりも背が高くて、芸能人かと思うほどの物凄いイケメンがいた。
？「すみません…最近この辺に引っ越して来たんですけど、道に迷っちゃって…ここに行きたいんですけど、ここからだとどうやって行けばいいですかね…？」
そう言って手にしていたスマホの画面を見せてくるイケメンさん。
画面に映っていたのは我が家のすぐ近くのアパート。
確かにずっと住んでるけど、この辺の道迷いやすいもんな…分かるわ。
「もしよかったら私たちこの近くに住んでるんで一緒に行きましょうか？」
？「え、いいんですか？」
iw「俺たち買い物の帰りだったんで、すぐそこですし大丈夫ですよ」
兄も同じ考えだったようで、すぐに賛同してくれる。
？「ありがとうございます、助かります。あ、俺目黒蓮って言います」
目黒蓮と名乗ったイケメンさんは、これまた綺麗な笑顔を見せる。
名前までイケメンだ。
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作者名：あさい。 | 作成日時：2023年2月22日 2時
