第27話 ページ28
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『バケモノめ!!死ね!!』
──ああ…
『どうして、アナタみたいなバケモノがこの里にいるの!?早く出て行ってちょうだい!!』
──本当に
『知ってるか?コイツ、人間の姿してるだけで中身はバケモノなんだぜ?ははっ、里のみんなに嫌われていい気味だぜ!!あはははは!』
──このクズ共、
『消えろ!お前なんて、生まれてこなければよかったんだ!!!』
──死んでしまえばいいのに。
***
A「……っ!?」
Aは胸をおさえながら、勢いよく身体を起こした。
風が吹くたび、葉が揺れて日の光が目元を照らす。
A「…眠っちゃったんだ」
ナルトに先に帰るよう言い、彼が教えてくれた丘の上で暁のことを考えていたらそのまま、眠ってしまったらしい。
A「…」
Aはそっと自分の両手を見下ろした。
A「(最近、あの日の夢を見ることが多いな…)」
そのとき、ピリリとした刺激が身体中に広がった。
電気が身体を這うような感覚。
Aは反射的に立ち上がり、そして振り返って向こうの山を見つめた。
A「あの人のチャクラの気配がする…」
***
ぴちゃん、ぴちゃん…。
雫が水面に弾ける。
巨大な檻の中に見える、血のような赤い目が見開いた。
十一尾【…誰だ】
A『ワタシだよ』
十一尾【A…】
Aの精神の中に存在する、もう一人のAはゆがんだ笑みを浮かべた。
A『ねぇ、知ってる?あの人が蘇ったみたいだよ』
十一尾【…】
A『また会えるんだよ…彼に!今度こそ、ワタシは…』
十一尾【A…やめろ】
A『…?』
顔をしかめた十一尾に、Aは嘲るような笑みを向けた。
A『…ワタシの邪魔をするの?』
十一尾【オレは──】
A『…』
ピシッ。
水紋が激しく揺れ、檻にひびが入った。
A『ワタシの邪魔をするなら、アナタでも許さないよ?アナタを殺して、この身体を乗っ取ってやる』
十一尾【…ッ】
A『もう“表”のワタシが出る必要はないわ。あとはワタシ(裏)がやる…あの人に会いに行くの』
裏の人格の影はにやりと口角をつりあげた。
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りん - 続きはないのですか? (2021年10月3日 8時) (レス) @page33 id: 7f0804ae82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷーさん - サスケに一票! (2014年12月15日 0時) (レス) id: 668ebb6221 (このIDを非表示/違反報告)
? - サスケで//////// (2014年10月6日 16時) (レス) id: ad84816bae (このIDを非表示/違反報告)
ナカニン☆ - サソリに一票!! 御願いします♪ (2014年8月26日 19時) (レス) id: 5703a04258 (このIDを非表示/違反報告)
エア - マダラぁ…///// あ、取り乱してすいません!! とっても面白いですッ!才能あっていいなー って思います。更新待ってまぁすっ(^∀^)/ (2014年8月21日 17時) (レス) id: 95983f28e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミント | 作成日時:2014年4月15日 14時