第10話 ページ11
.
.
ナルト「あ、あのさあのさ!A!!」
A「なに?ナルト」
ナルト「っ///」
サスケ「…」
Aに首をかしげられて、顔を真っ赤にするナルトをサスケはつまらなそうに眺める。
ナルト「えっと、どっか行こうってばよ!///」
A「…え?」
ナルト「病室(ここ)にいてもつまんねーだろ?オレってば、すんげーうめぇラーメン屋知ってるんだ!!」
A「ラーメン…って?」
ナルト「!?お前、ラーメン知らないのか?」
ナルトがそう聞くとAは困ったように笑った。
A「うん…。私、里の中に閉じ込められていたから…。あ、でもね、一度だけ外に連れて行ってくれた人がいたの」
Aは眉を下げたナルトに、慌てて言った。
ナルト「一度だけ?それって、フジのじぃちゃんにか?」
A「ううん…違うよ」
ナルト「じゃあ、誰に?」
A「それが…名前を教えてくれなかったの。それにその人とは小さい頃しか会っていなくて…それ以外は会ってない」
寂しそうに肩を落とすA。
ナルトがうまい言葉が見つからず、うなっていると、
ポンポンとサスケがAの頭をなでた。
A「…?」
サスケ「別にそいつが死んだわけじゃないだろ。そんな落ち込むなよ」
ぶっきらぼうながらもその彼の優しさに、Aは笑った。
A「ありがとう…」
ナルト「(サスケのヤロー!!)」
サスケが"ざまあみろ"というように、べーっと舌を出すと、ナルトはキッと彼をにらんだ。
***
初めてあの人に会ったとき──それは偶然にすぎなかった。
『…泣くな』
『ひっく…っく…』
同い年の子供にいじめられていて、泣いていたわたしの頭を彼はそっとなでてくれた。
『わたし…は…なんで、みんな…とっ、違うの…?わたしは…っ、"バケモノ"なの?』
答えなんてどこにもない。
そんなことわかっていた。
だけど、そう口に出さずにはいられなかった程、あの日は傷ついていた。
『バケモノなんかじゃない。お前はお前だ』
『…っく、わたし…?』
『そうだ。周りの言葉をうのみに信じるな。お前はお前が正しいと思ったことをすればいい。自分を否定する必要などない』
わたしを見つめる彼の瞳は澄んでいて──
心の中の悲しみを少しだけ、ほぐしてくれた。
.
.
.
78人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「NARUTO」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん - 続きはないのですか? (2021年10月3日 8時) (レス) @page33 id: 7f0804ae82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷーさん - サスケに一票! (2014年12月15日 0時) (レス) id: 668ebb6221 (このIDを非表示/違反報告)
? - サスケで//////// (2014年10月6日 16時) (レス) id: ad84816bae (このIDを非表示/違反報告)
ナカニン☆ - サソリに一票!! 御願いします♪ (2014年8月26日 19時) (レス) id: 5703a04258 (このIDを非表示/違反報告)
エア - マダラぁ…///// あ、取り乱してすいません!! とっても面白いですッ!才能あっていいなー って思います。更新待ってまぁすっ(^∀^)/ (2014年8月21日 17時) (レス) id: 95983f28e4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミント | 作成日時:2014年4月15日 14時