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「葛葉!」



可愛らしく笑いながら俺の名前を呼ぶこいつは



いつから俺の隣にいるんだろう



そんなの覚えていない



気づいたらいつも隣にいて、笑いかけてくる



別に嫌なわけではない



一緒にいて楽しいし、居心地も良い



けれどどこか物足りない



この声じゃない



他の声を求めている自分がいる



もっと____



「ふふっ、そうなの?」



そんな思考に割り込んでくるように聞こえる一つの声



あぁ、この声だ



ふっくら艶のある透き通る声



この声の持ち主が俺に笑いかけてくれる日はくるのだろうか



いや、そんな夢のような日は来ないだろう



暗くなった気持ちを隠すように今日も俺は隣の影に返事をする

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作者名:右京 | 作成日時:2024年3月20日 22時

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