今日:32 hit、昨日:103 hit、合計:44,321 hit
小|中|大
9 ページ10
「葛葉!」
可愛らしく笑いながら俺の名前を呼ぶこいつは
いつから俺の隣にいるんだろう
そんなの覚えていない
気づいたらいつも隣にいて、笑いかけてくる
別に嫌なわけではない
一緒にいて楽しいし、居心地も良い
けれどどこか物足りない
この声じゃない
他の声を求めている自分がいる
もっと____
「ふふっ、そうなの?」
そんな思考に割り込んでくるように聞こえる一つの声
あぁ、この声だ
ふっくら艶のある透き通る声
この声の持ち主が俺に笑いかけてくれる日はくるのだろうか
いや、そんな夢のような日は来ないだろう
暗くなった気持ちを隠すように今日も俺は隣の影に返事をする
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
311人がお気に入り
311人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:右京 | 作成日時:2024年3月20日 22時