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_____

_ねぇ、お母さん。どうしてお姫様は強くないといけないの?_




_それはね、いつでも王子様が隣に居てくれる訳じゃないからよ_




_でもどうやったら強くなれるのか分かんないよ_




_ふふっ、そうねぇ_




_どの物語に出てくるお姫様もみーんな困難を乗り越えているでしょう?_




_うん!すごいよね!_




_彼女たちは心に大好きな人を思い浮かべているから乗り越えることが出来ているのよ_




_だいすきなひと…王子様のこと?_




_大正解!_




_いい?主人公ちゃん_




_いつか貴方のもとにも王子様が迎えに来るわ_




_その時は_






_何があっても王子様を信じるのよ_






_____
彼を一目見た時から、あぁ、この人が私の王子様だと直感した



でも彼に近づくほど、彼は遠くに見えて



彼の隣にはいつも他の子が立っていた



周りは皆お似合いだと、そう言って祝福していた



でも私はどうしても祝福が出来なかった



だって、私の王子様だと思っていたから



私は意味も分からなく嫌われていた



ありもしないことが噂で流れて



周りはそれを鵜吞みにして



嫌われ者の私と彼らじゃ立場が違くて



彼らを見るたび苦しかった



でもどの物語のお姫様も王子様が迎えに来ていたから



母が私のところへ王子様が迎えに来ると言っていたから



馬鹿みたいに、その言葉を信じてずっと待っていた



そうしたらある日私の元に迎えに来たの



夢のようだった、幸せだった



彼との距離も縮んで、彼の隣に立つことを許されて



でも突然壁が出来てしまった



理由もわからないからどうする事も出来なくて



だから私はただ待っていた



彼の隣にまた立てると信じて



その間何度も涙を流した



苦しくて、やっぱり私はお姫様にはなれないのだと



でもね



おともだちに背中を押されて、支えてもらって



沢山我慢してきた



ねぇ、可愛い可愛いお姫様



もう充分愛されたよね



彼以外にも貴方の事を好きだという人沢山いるよね



だからさ



彼の隣は私が貰っても良いよね



嫌われ者の私にも我儘くらい許してよ





最後に笑うのは_____

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作者名:右京 | 作成日時:2024年3月20日 22時

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