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ナイトルーティンをこなし、時間を持て余した私はソファに転がり意味もなく携帯を見る



今流行りのファッションだったり、メイクだったり女の子って本当に忙しい



ぼーっと画面を見ていると瞬きがゆっくりになっていく



ベット行かないと、と思いつつもだんだん下がってくる瞼



あ、寝る、という時に鳴り響く通知音に目を開ける



こんな時間に珍しいなと送り主の名前を見てガバっと起き上がる



「え…?!」



見間違い…じゃないよね



もう一度アプリを開きもう一度確認するとやはり"くずは"という文字



思いもよらない人物からの連絡に目が覚める



ドキドキしながらトークを開くと、明日話せるかという文章にこれまた目を見開く



彼の行動が読めなさ過ぎて頭の中は"?"だらけである



何を考えているのかが本当にわからずに不安と期待とでぐちゃぐちゃだ



色んなことを考えている途中に返信をしていないことに気付き慌てて文字を打つ



どうしよう、なんて返そう



これまた数分考え無難に肯定の二文字を送った



可愛いスタンプでも送ればよかったかなとか考えて、やっぱやめようと思いそっと電源を消す



久しぶりに話すことが出来る喜びの感情が浮かぶ半面



何を言われるのかという不安の感情も浮かび上がってくる



「明日、何着てこうかな」



少しでも彼の記憶に残れるように可愛くしてこう、なんて一人で浮かれちゃって



なんて単純なのかしら





_翌朝_


いつもより念入りにスキンケアをする



アイシャドウはキラキラのものを選び



睫毛を上げて、マスカラを塗り束を作る



にこりと笑ってほんのりピンクのチークをのせて



艶のある口紅を塗る



最後にお気に入りの香水を付けたら



「ふふっ、完璧!」



鏡の前でくるりと周り、可笑しなところがないかチェックする



「あら、主人公ちゃん、これから好きな人にでも会いに行くの?」



背後から母がニコニコしながら話しかけてきた



今日はお仕事がお休みのようで、母も誰かと会う約束があるのだとか



「…そんなにわかりやすい?」



少し照れながらちらりと母を見る



「とっても可愛いわよ」



ほほ笑みながら私を褒める母は今日はいつも以上に綺麗に見える



「ありがとう、お母さんもとっても綺麗」



母は私の言葉に嬉しそうにした後、人の事言えないわね、と笑う



その様子に親子揃って恋する乙女だね、なんて二人でくすくすと顔を見合わせる






「行ってきます」

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作者名:右京 | 作成日時:2024年3月20日 22時

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