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_葛葉はさぁ、主人公ちゃんの事どう思ってるの?_
_はぁ?どうって何?_
_他の子よりも特別?_
_…別に、普通だけど_
_…ふーん_
いつだって彼女の隣に居たのは叶だった
彼女が影口を言われているのは知っていた
だけど、話しかける勇気が出なくて、俺はただ見て見ぬふりしかできなくて
叶が何度も彼女の手を引いているのを見かけた
その度に、醜い感情が湧き出てくるのを必死に抑えて
俺にはそんな感情を持つ資格はないのだから
それでも、転機が訪れて
俺もやっと彼女の隣に立つことが出来たのに
彼女の手を引くことが出来るようになったのに
肝心な時に彼女の隣に居ることはできなくて
お前には彼女の隣は相応しくないと言われているようで
あぁ
痛い
「ははッ、いてぇなぁ」
乾いた笑いが零れる
_そこいるのは灰色のアスファルトを濡らして歩く一人の王子様_
34 ページ35
葛葉side
その光景を見ていることが出来なくて来た道を戻る
足がもつれて何度も転びそうになる
何も考えられない
「はッ…はぁッ…」
いつだったか、叶に言われた言葉を思い出した
いつだって彼女の隣に居たのは叶だった
彼女が影口を言われているのは知っていた
だけど、話しかける勇気が出なくて、俺はただ見て見ぬふりしかできなくて
叶が何度も彼女の手を引いているのを見かけた
その度に、醜い感情が湧き出てくるのを必死に抑えて
俺にはそんな感情を持つ資格はないのだから
それでも、転機が訪れて
俺もやっと彼女の隣に立つことが出来たのに
彼女の手を引くことが出来るようになったのに
肝心な時に彼女の隣に居ることはできなくて
お前には彼女の隣は相応しくないと言われているようで
あぁ
痛い
「ははッ、いてぇなぁ」
乾いた笑いが零れる
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作者名:右京 | 作成日時:2024年3月20日 22時