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私の母はとても強い女性だと思う



母はよく言っていた





女の子はね、生まれながらにしてみんなお姫様なのよ




だけど、ただ守られるだけの可愛いお姫様になってはだめよ







_____




母の容姿はとても優れている



その上聡明で、非の打ち所がない



そんな母を周りの人々は皆、"お姫様"と呼んだ



ある日"お姫様"のもとに一人の男性が訪れた。王子様である



彼もまた容姿が優れ、聡明であった



彼らは必然ともいえようか、皮肉なことに惹かれ合い恋に落ちた



人々は皆、お似合いだと声を揃えた



しかし幸せな日々は長くは続かなかった



彼らの前に一人の女が現れたのだ



その女もまた恋に落ちた



しかしその恋が叶う事はない



王子様の隣には既に"お姫様"がいるのだから



その女は考えた



ならば私がお姫様になれば良い



そこからの女の行動は早かった



まずは彼らを取り巻く周りの人々を味方に付けよう



すると今まで彼らを応援していた人々は彼らを批判するようになった



それを見た女は笑い、王子様に近づいた



王子様の気持ちが揺らぐことはなかった



ならば標的を変えよう



女は"お姫様"に目を付け周りの人々にある噂を流した



人々はその噂を信じ、"お姫様"を批判し始めた



女はもう一度王子様に近づいた



それでも彼の気持ちが揺らぐことはなかった



しかし"お姫様"はどうだろうか



"お姫様"は弱かった



押し寄せる悪意に勝つことが出来なかった



そんな小さな綻びから物語は一転したのだ



誰よりも仲の良かった二人の間には喧嘩が増えた



そんな二人の距離が遠くなるのも時間の問題であった



それに反するように女と王子様の距離は近づいていった



"お姫様"はその様子に更にショックを受け、ますます王子様との距離は離れていった



そしてついに___







女は可愛いお姫様に







"お姫様"は"嫌われ者のお姫様"へと変わっていった

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作者名:右京 | 作成日時:2024年3月20日 22時

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