迷い猫とホスト【完】

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誕生日まで残り5ヶ月後。試験まで4ヶ月。あれから私は不破さんが仕事に行っている間、家事と試験に向けての勉強をするという日々が続いている。そして、時々来る三枝さんに家に来て理系科目を教えてもらっていた。


「AB=6、sinA=2/5、sinＣ=3/5で…、BCを求めるには…、えぇと…………正弦定理…？」
「そうそう！」
「じゃあ、………3/5・BC=2/5・6で……………BC=4？」
「おー！正解！！出来るようになったじゃん！」


三枝さんが分かりやすい説明をしてくれたお陰で理系科目はどんどん伸び、前までは難しく感じていた問題も楽に解けるようになっていた。高校に一応通っていた身ではあるので、過去問を見てそこまで問題は難しく感じていないが、やって損は無いため満点を目指す気持ちで頑張ろうと決意した。






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「ふわっち、遅いね。」
「イベントがありますからね、それに主役ですし…」


そう今日は不破さんの誕生日で、職場では絶賛誕生日イベントが行われている。こんな日にも仕事か、とは思うだろうがホストにとっては今日が稼ぎ時なのだ。今頃、高級ボトル対決とかエースによるシャンパンタワーとかが(イベントの存在を聞いた時にネットで調べた)行われているのだと想像すると、少し気分が下がる。そんな私に気づいてか、三枝さんは"Aちゃん、スプラしよ！"とSwitchを2台出す。私は気持ちを切り替えるために、勝つぞ〜！とSwitchを受け取りゲームを起動する。


スプラトゥーンを始めたのは、不破さんの影響だ。今までは不破さんがするのを横から見ていたが、ある日プレゼントと言って不破さんが私にSwitchを買ってくれた。こんな高い物、と焦る私に、Aちゃんと一緒にしたかったから、と言う彼には私は一生勝てないと思う。始めたばかりだし、下手だからほとんど塗り専門みたいになってしまっているけど、とても楽しい。今は小さいロッカーだから不破さんみたいに大きくてオシャレ(？)なロッカーを作りたいなと思う。(少し前は特急呪物みたいな変なロッカーだった)

所以 所在は痛み荷って→←.

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