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私がキッチンで料理を作っていると、目の前の机を前にベターと力を抜いていた三枝さんが私の方を見て、話しかけてきた。
「Aちゃんさ、半年後出ていくんでしょ、あてはあるの？」
「仕事ですか？」
「そうそう、どんな仕事したいとか、どこで働きたいとか。」
「んー…………」
「まだ決まんないかー」
「はい…。あ、三枝さんはどこかでバイトとかしてるんですか？」
「あー、俺居酒屋でバイトしてたけど辞めちゃったんだよなぁ。今はなんもしてない」
そんなことを話していると、がチャリと玄関の開く音がしたので、玄関まで走っていく。その様子に三枝さんはやっぱ猫みたいやな、と言っているのが聞こえた。
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不破さんから上着を受け取ると香る不破さん以外の匂い。その匂いに私は思わず顔を歪めると、頭にポンと不破さんの手が乗る。不破さんはそのまま私の頭を撫でる。それに私は目を閉じる。
「ただいま、Aちゃん」
「…おかえりなさい。」
不破さんの上着をハンガーにかけて風呂場に行った不破さんの元に新しい服を置いておく。それから、食事を完成させにキッチンに戻る。帰ってきた私を見て、三枝さんが笑ったので、何かおかしい所あるのかとペタペタと顔などを触っていると、ちょんちょんと三枝さんは自身の頭を指す。頭はまだ逝ってないですって、と言うとそれに対して三枝さんは爆笑しながら"髪ボサボサだよ"と教えてくれた。不破さんに撫でられたからかもしれない。いつもは髪型が崩れないように撫でてくれるのに。
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「いただきます。」
不破さんが風呂場から帰ってきて、3人で手を合わせて合掌する。今日は三枝さんが要望した通りナポリタンである。やっぱり2人は男の人で私より沢山食べる。今までは自分で食べるものしか作ることがなかった為、初めの頃は驚いたが今では日常である。ご馳走様でした、と手を合わせて皿を運ぼうとすると、ティッシュが私の口元に押し付けられる。どうやら私は食べるのが、というか食べ方が上手くないらしく、頬に米粒か付いていたり、今みたいにソースなどをつけたりとしてしまうのでこの行為も日常と化していることである。不破さんと会う以前は誰も私にいってくれなかったから、最近は直しつつあるんだけど。そんな様子に三枝さんは何見せられてんの俺、とボソリと言った。
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蒼井(プロフ) - 狛希さん» 狛希さんコメントありがとうございます。読んでいただいて、その上嬉しいコメントを下さって本当に嬉しいです。ありがとうございます！！ (2月6日 17時) (
レス) id: 5ecf86ccc0 (このIDを非表示/違反報告)
狛希 - 初コメ失礼します。更新されたところまで読ませていただきました！夢主さんとの心の距離がどんどん離れていくような描写がすごく心に残りました。この作品が好きです！ (2月6日 16時) (レス) @page23 id: 81e78c7a48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼井 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/5291025/
作成日時：2024年1月15日 18時
