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「ふ、わ、さん………?」
「なんでここで働いてんの?」



不破さんが、お店に来た。初回の方が私を指名してくれた、というので席に行ったが、不破さんがいるなんて聞いてない。


「ふわさんこそ、なんでここにいるんですか」
「…」
「なんで……」
「なぁ」







"Aちゃん、何のために資格取ったん?"







「こういうとこで働くんなら、資格意味ないやん。せっかく明那も手伝ってくれたのに」
「昼の仕事も、ちゃんとしてます、無駄になんてしてません!」


資格、というのは恐らく高等学校卒業程度認定資格の事だろう。こういう夜の職は学歴不問が多い。態々お金と時間をかけてまで資格を取る必要がない。だから、不破さんが言いたいのは、まぁそういうことだろう。目の前の彼は顔には出していないが、怒っているのがわかる。それに気づいていないこちらをチラチラと見ている同僚達は私を羨ましそうに見ていた。


「でも、あと1週間で辞めるんです、ここ。もうある程度溜まったので」
「…」
「あの、」
「今日何時まであるん?」
「え、……最後までなので…1時くらいですかね」


不破さんは閉店までずっといてくれた。延長料金もあるからかなり高くなっていたが、不破さんは特に気にする様子もなかった。私は、同伴はするが、アフターは1度もして来なかったのだが、今日初めてすることになった。不可抗力である。不破さんに、外で待っとくからと言われたものだから断る訳にも行かなかった。





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店から出ると、不破さんが居て他の同僚に声をかけられていたがそれを無視して私のところに来た。そのまま何も言わずに私の手をとると不破さんは歩き出した。いつもと違う不破さんの雰囲気に私は何も言えず、下を向いてただ不破さんの後をついて行く。

.→←誰にだって悟られないように



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作品ジャンル:恋愛
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蒼井(プロフ) - 狛希さん» 狛希さんコメントありがとうございます。読んでいただいて、その上嬉しいコメントを下さって本当に嬉しいです。ありがとうございます!! (2月6日 17時) (レス) id: 5ecf86ccc0 (このIDを非表示/違反報告)
狛希 - 初コメ失礼します。更新されたところまで読ませていただきました!夢主さんとの心の距離がどんどん離れていくような描写がすごく心に残りました。この作品が好きです! (2月6日 16時) (レス) @page23 id: 81e78c7a48 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼井 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/5291025/  
作成日時:2024年1月15日 18時

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