72話【文化祭に向けて】 ページ26
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もうすぐ一学期も終わるそんな時、クラスで文化祭の実行委員が決まり、二学期の文化祭に向けて出し物を決めることになった。
「ということで、とりあえず皆が出した出し物の出来そうなのを黒板に書いたんですけど…」
・フランクフルト
・クレープ
・カジノ
・演劇
・お化け屋敷
・迷路
・焼きそば
・チュロス
「やりたいものに手を挙げて欲しい」
実行委員のその言葉と共に多数決が行われた。結果は第1希望がクレープ、第2希望がお化け屋敷となった。後に実行委員が他のクラスの実行委員と最終決定するらしい。被ったら第2希望のにするとかそういうやつ。刀也くんは甘いものが好きらしく(私もだが)第1希望がクレープに決まって喜んでいた。
「生徒会は今年何するの?」
「んー、今日決めるらしい」
後ろの刀也くんが私に聞いてきて私は今日生徒会のLINEグループに送られてきていたメッセージを思い出す。
叶今日生徒会の出し物を決めるから集まって欲しい
「まぁ、去年とは違うと思いますけど」
「ああ、去年大変でしたもんね」
笑いながら私が返すと刀也くんも去年を思い出したようで苦笑いで返す。生徒会は部活と同じ括りにされている為、出し物をする。剣道部の方はフランクフルトを出すらしい。
文化祭準備が本格的に始まるのは二学期からだが、演劇とか準備がかかりそうなものは、夏休みから準備を始めるらしい。去年の私達のクラスは演劇をした為夏休みもちょくちょく学校に来ていた。 去年私達は『ハムレット』というシェイクスピア作の悲劇をした。演劇部でもない、ただの初心者の自分達がこれをするには、夏休みからではないと間に合わないと思って夏休みもみんな学校に来ていた。
何故もっと自分達でもできる、やりやすい物語を選ばなかったのかはわからない。無難にロミオとジュリエットとかにしておけば、と私は考えたが、クラスにリア充爆発しろ団体が多かったらしく、選ばれたのが悲劇になってしまったのかもしれない。でも案外評価は高かった。
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作者名:蒼井 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/5291025/
作成日時:2023年9月1日 19時