【2】この広い空の下で私は考えた【knmc】 (ページ20)

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66話【夕焼け】ページ20

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放課後。今日は朝からずっと刀也くんの事ばかりを考えていて、授業でレオス先生とかに注意された。あっという間に放課後になって、今日は刀也くんと映画に行く日な訳で。

「A、行こうか」
「行こっか」

2人して校門を出て歩き出す。隣に並んで会話をしながら映画館までの道を歩く。

「なんの映画見たい？」
「何があるの？」
「んーと、あ、有名なあのホラー映画の続編と、あとは、今流行りのこの青春SFファンタジーとかもやってますね。」
「あ、CMでしてた、たしかあれだよね」
「「私/僕達入れ替わってる！？」」

思わず声が揃って2人して笑い合う。

「じゃあこれにする？」
「うん、私も見てみたかったし」

ということで私達が見る映画は某青春SFファンタジーの映画に決まった。映画館に着くとチケットを買いに行く。けれど刀也くんが僕が誘ったのでと、私に払わせてくれなかった。だから、今度2人でどこか行った時は私が払うねということで解決した。

「塩？キャラメル？」
「キャラメルかなぁ」

飲み物を買いに列に並んでいると、ポップコーンを買うかという話題になった。私はそこまでポップコーンが好きでは無いため、いつもあまり買わないが、少し食べたいなと思ったので刀也くんと半分こすることにした。

「面白かったね！」
「話題になっている理由がわかりましたね」

映画鑑賞後、私達は帰り道を歩く。空は夕焼けに染まっており、綺麗だなぁと思いながら私は横を見る。私より背が高い君はどんな景色を見てるんだろう。

「A」
「ん？」
「今日はありがとうございます。楽しかった」
「私も楽しかった。ありがとう、またどこか行こうね」

夕焼けに染った君の顔はいつもより綺麗に見えた。そのまま私は刀也くんに家まで送ってもらった。