【1】この広い空の下で私は恋に落ちた【knmc】

5話 ページ6

なんやかんやで昼休憩。そう、お昼の時間だ。私は弁当を持って5組、雪の教室に向かう。


「雪！」


丁度雪も私の教室に向かっていたみたいで途中の廊下で出会う。


「A、今日一緒にお昼食べれそうにないね」


雪の目の前まで来ると雪にそう言われる。なんで？って言おうとしたけど原因は直ぐにわかった。雪の後ろからひょっこりと天使みたいな笑顔をしている人が出てくる。と言ってもその人物の方が背が高いわけで、隠れていた訳では無いが。


「会長…」


「A、生徒会の事で話したいことあるんだけど、行こっか」


そういって会長、もとい叶さんが持つのは弁当。今日は生徒会室で食べるらしい。恐らく先に生徒会室にはあの人もいるだろう。


「ごめんね、雪」
「いいよいいよ。別に去年もそうだったし、明日は一緒に食べよ？」
「うん」


去年も時々こうして叶さんがお昼に誘って来ていた。去年はLINEで呼び出してたのに今日は直々に来るだなんて珍しいな、そう思いながら叶さんの後を着いて生徒会室に行く。


「やっと来たか。おせーよ」


生徒会室の扉を開けていたのは案の定、葛葉だった。
叶さんの友達で何度も会ったので今では仲がいい。初対面の時は彼の人見知りで大変だったのだ。そんな過去の思い出に浸りながらソファの横の机に弁当を置く。


「生徒会の話するっていっても私まだ入ってないんだけど」

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