ココアのように甘く (ページ3)

今日:11 hit、昨日:2 hit、合計:14,077 hit

3 ページ3

・

はっ、と気付くと空が目に入った
雨は止んでいて、星が出ていた。

ここは家の近くの公園のベンチだった。

隣を見るとさっきの男の人。

「えっ、、、なんで…？」

「あ、気づいた！！よかった～…雨の中でお姉さんがうずくまってて。立ち上がらせたら急にお姉さん倒れちゃって。おうちも分からないしとりあえずここまで連れてきちゃった！！」

「え、えあ、わたし！！ごめんなさい…！！！！」

「全然大丈夫です笑笑
お姉さん軽かったし！！」

「…そんな細いのに…私をここまで連れてきてくれたんですね…ほんとに合わせる顔がないです…
、、ほんっとすいません！！！！」

私はこれでもかも言うくらい頭を下げた。

でもそのお兄さんは
はっはっは！！と笑うだけで。

その笑った顔は目が細くなって口角が上がって

すっごく綺麗だった。

「雨も止んだし、そんなお洋服濡れたままじゃ、お姉さん風邪ひいちゃいますよ！
、じゃあ俺はここで。」

「あ、ありがとうございます、、
ありがとうございました、、」

ひらひらと手を振ってビニール傘を片手に去っていくお兄さんの背中を見送った。
連絡先、聞けばよかったな、お礼しないといけないくらいなのに…。

……すっごい綺麗なお顔だったな。

ジャニーズに居そう。…全然詳しくないけど。

・