JO1の姫は溺愛されてるらしい

王子様にならせて ページ29

拓実side



「ほんっとDOMINOはハードだった、、」



純喜「でもあれもいい思い出よな〜」



「ほんまに！楽しかったもん笑」



俺は知ってる。DOMINOはAにとって、楽しいよりも苦しいが勝っていることを。



本当は誰よりも涙を流していることも、俺は知ってる



.



Aと話したのはプデュが初めてってわけではない



最終面接の時に会ったことがある



その時のAは悔しそうに泣いとったな



拓実「大丈夫ですか、、？」



「大丈夫、、じゃない」



「失敗したんです、今までにないくらい大きな失敗。最初で最後の挑戦なのに、こんなんじゃステージに立てない」



「こんなの急に言われても困っちゃいますよね、笑」



頑張って笑顔を作ってるけど、目には涙が浮かんでいる



拓実「絶対に大丈夫だから。一緒にステージ立ちましょう」



「ありがとうございます、笑」



ふわっと微笑んだその子は、その場を立ち去った



それから少しして俺の元には合格通知が届き、気づけば席順決め



最後に入ってきた女の子は、



拓実「あ、あの子、、」



最終面接で出会った女の子、Aやった



あの時とは違う自信に満ち溢れた表情で、いい意味で別人に変わっていた



レベル分けテストでは、女の子で唯一のAクラス



俺はBクラス



Aのことを追いかけて、Aクラスになるための練習を重ねた



Aは俺の事、覚えてくれてるかわからへんけど、、



その結果、AはAを維持、俺はAに上がることが出来た



「あの、！」



拓実「あ、、Aちゃん」



「あの時はありがとうございました、また会えて嬉しいです」



拓実「俺も嬉しい笑」



覚えてくれとったんや、なんか嬉しいな



それから俺らは話すことが増えて、お互いに悩みとか相談し合うような仲になった



いつも笑顔のAやけど、俺の前では弱いところを見せてくれる



「FIREのメインボーカル取れへんかった、、」



拓実「もー、泣きすぎ笑」



「だって悔しいもん」



拓実「挑戦したことに意味があるやろ？」



「んー、でも悔しい」



拓実「次頑張ろ？な？」



「ん、」



わざわざRAISE THE FLAGまで来るところが可愛くて仕方がない



FIREのみんなの前では泣かれへんねやろな



蓮「拓実がAのこと泣かせたん？」



「そうです」



拓実「なんでやねん笑」



いじられ担当みたいになってるけど、Aが笑ってくれればそれでいいかな、なんて思ったり。

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