彼氏に片想い....REN.n (ページ8)

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ren side

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まだ暑さの残る屋上にはもちろん誰もいなくて

死角になる影に置かれたベンチに座る

「はぁー腹減ったー」

遅いな……あいつ

頼りなく笑う甘ったるい顔を思い出す

付き合い出してもうすぐ１ヶ月

初めは全く付き合うつもりなんてなくて

まぁ現に5回フってるし

3回目ぐらいからかな……
よう見たら透き通った白い肌
いつも頬を赤らめサラサラな髪をなびかせる
甘ったるく正統派アイドルのような容姿

なのに何回フってもまた告白してくる諦めの悪さが
なかなか気に入ってきていた

正統派そうな見た目からか適当に遊び相手はしようとは1度も思えなくて

まぁめんどなったらすぐ別れようと思ったけど
思いのほか従順でへらへらついてくる所は可愛らしい

キィーーっと重たいドアが開く音がすると

小走りで走ってくるAに目線を送る

廉「遅い」

『すみません……』

いつものヘラヘラ顔ではなく
どこか不安そうな顔をするAに首を傾げる

「どうした？」

『先輩の教室行ったんです……そしたら……』

「あぁー、そうやったんや、ごめん」

『……そしたら……元カノさんが……』

「ん？」

元ｶﾉ？誰のことや？

「誰それ？」

『いつも先輩といるあの綺麗なお姉さん』

「あぁー、元カノちゃうで？」

『そうなんですか？』

「ぉん、なんか言われたん？」

『……廉……上手いでしょ？って言われました……』

「は？……まじか……あいつ……」

いらん事いいやがってー