彼氏に片想い....REN.n (ページ2)

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震える手を誤魔化すかのように
携帯を両手で握る

.

先輩が出してくれたQRコードを読み取ろうと
自分の画面に映る先輩のQRコード

それだけでどくどく鼓動は速くなる

「ん、それ俺の……なんか適当にスタンプでも送ってて……」

『あっ、はいっ』

「じゃ俺行くわ」

背を向けて去っていく廉を見送り
携帯画面に目を移す

間違いなく表示された"永瀬廉"の文字

『……なにか送らなきゃ』

可愛いうさぎがハートを
振りまいてるスタンプを送り

Aこれからよろしくお願いします!

と送るとすぐに既読がつき

永瀬廉うん、また連絡するわ

と来てから……既に4日

何回も廉とのトーク画面を見るけど
一向に連絡が来ることない

トーク画面を見つめて大きく嘆息をはいた

海「ねぇ？また見てるの？」

『んー～』

海「1日何回みんのさ」

『……何回でも……』

真横から携帯画面を盗み見してくる
このまつ毛がばさばさな子は私の幼馴染みの海人

海「ねぇーほんとに付き合ってるの？」

『……ええよ。って言ったよ？先輩……』

海「普通こんなにほったらかしにする？」

『……わかんない、先輩ならするのかな？』

海「遊ばれてんだよ……」

『かいは黙ってて！……あっ！先輩だ！』

海人から逃げるようにベランダに出ると

自転車置き場の近くで数人と喋る廉の姿

花壇に座り楽しそうに友達の話に相槌
を入れる廉の周りには綺麗なお姉さんが3人ほど

廉の横に座るお姉さんは
座っていてもスタイルの良さがわかる

髪をかきあげるいかにも大人っぽい綺麗なお姉さん

後を追うように隣に来た海人

海「呼んでみたら？」

『えっ？でも……友達と喋ってるし』

廉の横で髪をかきあげる綺麗なお姉さんが笑いながら肩を触ったり足にボーディタッチをしたりベタベタ触る

海「いいの、あれ？」

『んーいいなぁー』

海「はぁ？何が？」

『……私も永瀬先輩触りたい……』

海人ははぁダメだぁっと呆れた顔をする
けどもちろんヤキモチを焼くなんておこがましくて

私なんかが……ってねぇ？