Street Blues（Ren.N） (ページ6)

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Street Blues（Ren.N）ページ6

『……すみません、お会計お願いします。』

カウンター向こうの店員に伝えて
カバンから財布を出した時

廉「えっ！ちょっと待って、Aさん帰るん？」

慌てた廉が戻ってくる

『あぁー、うん、そろそろ帰ろうかな……』

廉「無理！いやや！」

『……いやって言われても……』

困って前髪をかきあげた

廉「まだ全然話せてない……もっとAさんのこと知りたい」

廉「なぁ、奢るからおって？」

綺麗な茶色い瞳に吸い込まれそう
やんちゃそうな雰囲気の中に見せる
どこか儚げな表情

色んな表情をする彼に興味を持っているのは
私も同じなのかもしれない

子犬のような目でいつまでも見つめてくる
廉にほほ笑みかける

『じゃ、お言葉に甘えようかな？』

廉「まじで？やった！」

『ふふっ、でもカラオケ？行かなくていいの？』

廉「うん！そんなんよりAさんといたい」

従兄弟「そんなんとはなんや！」

バシッ

廉「いたーっ、ちょーやめてーやー」

従兄弟「お前はー大事な従兄弟より綺麗なお姉さんか！」

廉「そりゃそうやろー」

従兄弟「ほんまにー、すみません、迷惑かけて」

廉の頭を押さえお辞儀をさせながら謝る従兄弟

『いえ、大丈夫ですよ！私も飲みたい気分だったので』

廉「なぁ！やけ酒やんな？」

『ははっ、だね？』

従兄弟「……すみませんがこいつのことよろしくお願いします」

廉「もぉーやめてーやー、俺もう子供ちゃうねんから」

っと少し不貞腐れてながら言う彼は
この日1番子供の顔をする

しかし、このまま可愛い年下男の子では
終わらないとはこの時はまだ気づかなかった……