Street Blues（Ren.N） (ページ3)

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Street Blues（Ren.N）ページ3

『三次会？尚更凄いね！すごい仲いいんだね』

「んー、小さい時から家近かったし友達とかとも仲良いしな。二次会で帰るって言ってんけどなんか新婦側の友達に無理やり連れてこられた…めっちゃベタベタ触られるしガチで疲れたし帰ったらよかったー、思ってたけど…でも、Aさんに会えたしマジで来てよかったわ」

こんなかっこいい子がいたらそりゃー新婦側の女の子も興奮するよね？
わかるわー、ってかよく喋るなー

クールな見た目とは違い、若者らしい言葉使いが
どこか新鮮なような落ち着かないような

グラスを見つめサングリアに手を伸ばすと
カランっと氷が崩れ音を立てる

「…で、Aさんはなんで1人で飲んでんの？待ち合わせ？」

相槌も打たずボォーっと廉の話を聞き流していた事に名前を呼ばれはっとする

慌てて廉を見ると身体をこちらに向け顎をつき

「ん？」っと優しく微笑まれる

急に向けられる大人びた視線

その見下ろす目線に心臓が跳ねる
コロコロ変わる廉の印象に戸惑いを覚える

『あぁー何となく…家に帰りたくなくて』

「…そうなんや、なんかあった？」

『 …え？』

「いやー、なんか1時間前ぐらいからおるやろ？トイレ行った時綺麗な人やなーって思ってんけどなんか……泣きそう？な顔してるなーって思ってて…」

『 …ははっ、そっか、私そんな顔してた？』

平気なフリしてたけど誰でもわかるような泣きそうな顔してたのか…

手で口元を隠しバツが悪そうに伏せる長い睫毛の間なら暖色のライトに照らされた瞳がキラキラ揺れる

小さい肩を抱き寄せたくなる衝動を必死に抑える廉

口元を隠したまま廉を見ると
真っ直ぐ見つめる茶色い綺麗な瞳

吸い込まれそうな不思議な感覚

きっとこの人はモテ続けてきたよね？
私の失恋話しぐらいサラっと聞き流してくれるかも…