仁の9 ページ10
陸奥「揃いも揃っちょる……」
陸奥守達の前には、別働隊の時間遡行軍が待ち伏せていた。
巴形「……我々の動きを呼んでいたのか?」
堀川「どちらにしても、池田の時間遡行軍にはお見通しだったのかも」
静形「ふむ……、敵ながら見事だか。我らの敵ではなかろう。」
巴形、静形は投石機の前に立つ敵大太刀と目が合い、火花を散らす。
陸奥「堀川、わしとおんしで巴形達を援護じゃ!」
堀川「はい!」
陸奥守と堀川、静形と巴形は刃を構えて、守るべき歴史のために戦う。
堀川「…いざ」
陸奥「参る!!!」
囮組と投石組も両者、鋼の刃同士のぶつかり合う音が聞こえている。この戦いは、池田の人々に知られることはないが、刀剣達の記憶に残る戦いとなる。
ズバッ!
A『……っ』
敵短刀の刃が審神者の肩をかすめた。肩を抑え審神者は弓を持ったまま、しゃがみ込んだ。その隙をついて、敵短刀が審神者に向けて刃を振り下ろす。
カキンッ!
敵短刀「!!」
安定「……首落ちて、死ね!!」
安定が間一髪、敵短刀を真っ二つに斬った。安定は審神者に近づき、抱き抱えた。
安定「主!大丈夫!?」
A『……だい、じょ…ぶ』
安定「大丈夫に見えないよ…。」
巫女服が赤くなっている所を見る限り、大丈夫とは思えなかった。安定は自分のマフラーで肩の傷を止血した。
安定「これでよし。……主、立てる?」
A『うん……』
長曽「主!一旦下がれ!」
和泉「主に一体でも近づけさせるな!!」
安定は審神者を近くの木に連れて行き、休ませた。しかし、敵は追い打ちをかけるように攻撃を仕掛けてくる。
長曽「でえぇえりゃあぁ!!」
和泉「そぉら、目潰しだ!!」
清光「これが、本気だ!」
安定「沖田譲りの冴えた一撃!!」
必死の戦い。審神者は肩の傷を抑えながらも休んでいた。しかし、審神者の視界は霞む一方だった。
A『…ハァ、ハァ…』
恐らく、敵の刃の瘴気にあてられたのだろうか。頭がぼんやりし、目が霞んできた。毒と同じで早く、瘴気を体の外に出さなければ、最悪……死んでしまう。
A『…くる、し』
審神者はぱたりと倒れると、和泉守がすぐに気づき、敵を切り捨てて審神者の元に近づいた。
和泉「主!どうした!!」
和泉守が抱き抱えると審神者の傷口から首に瘴気が伸びているせいか、巫女服から見える鎖骨あたりが黒くなっていた。
和泉「瘴気!?」
和泉守はそれがすぐに瘴気の影響を受けているとわかる。
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橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです!続きを待ってます!(*´ω`*) (2021年10月29日 15時) (レス) id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
莉欄 - 江雪さんかっこいい!小夜ちゃん薬研たちもかっこいい!更新楽しみに待ってます。無理しないでくださいね。更新ありがとうございます (2020年6月18日 20時) (レス) id: 8f4c661b3e (このIDを非表示/違反報告)
四葉 - 嬉しくてずっと待ってました!久しぶりで、更新してありがとうございます!また楽しんで読みます、精一杯で応援します!頑張って下さい!!(≧∀≦*) (2019年11月10日 6時) (レス) id: b053fedef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:編集ヘタくそマン | 作成日時:2019年11月9日 16時