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重岡
その日の夜、夢を見たんや。
神ちゃんが、俺の家の前で待ちくたびれたように俺を呼ぶ。
「神ちゃん、なんで？」
「ふふ。ビックリした？」
涙は溢れてきて、
「俺っ、かみちゃっ、のことっ、好きやったっ。でもっ伝えられへんかったっごめっごめっ。」
「大丈夫。俺も好きやったよ。俺も、思い残したこと、一杯あった。さっきも言ったように、気持ちも伝えられへんかったし、しげが刑事になるの、応援したかった。」
「そっなんかっ。」
「ごめん、もう時間や。じゃあね。」
扉が開くと、
神ちゃんは、そっちに向かってく。
繋いでいた手も、離れていって、
「じゃあね。また、会おうな。しげ。」
そこで、夢は終わった。
「変な夢。」
口ではそう言いながらも、
顔は涙でグチョグチョ。
「また、会おうな。神ちゃん。」
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作者名：さんご | 作成日時：2018年6月24日 22時
