【Tw】酸素吸って暴言吐く

フレグランス、崩壊 ページ38

バタン、と玄関扉を開けてその場にしゃがむ。


最近色んなことがあり過ぎて心がザワザワしている。
まぁその９割は彼の事なんだけども。

ぴっぴさんが言ったことによって余計にザワザワ度がアップし始めた。


「つわはすさんは、Aちゃんのこと好き過ぎて、僕に嫉妬して、どうしたらいいか分からないからそんな行動に出ちゃったんだよ」

そんな、ざわついた心情だったのだろうか。
そんな、都合のいいように解釈してもいいのだろうか。
そんな、自惚れてもいいのだろうか。

そんな、そんな、そんなそんなそん、な。
でも、


「あの人の恋愛経験値０に等しいから、好きだったら許してあげて」

もし仮にそれが本当なら、彼は恋に恋しているのだはないだろうか。

私は、色んな男と関わった上で彼が一番好きだ。

じゃ、あの人は？
あの人は、私以外の女と関わっても私を好きでいてくれるのだろうか。

自惚れ反面、嫌な考えも増長してくる。
でも、有り得ない話ではない。


しゃがむのが疲れてきたので、靴を脱いで廊下で寝転んだ。

冷たい、気持ちいい。
このヒストリックな痴情も冷やしてくれないかな。

無理か、無理だろうな。
でも自分で浄化するのは、もっと無理だな。

ああ、また涙腺が緩んできた。

あの人の腕で沢山泣いたけど、彼に泣かされた時はどこで泣けばいいんだろう。

いや、泣かされてないけど。
私が勝手に泣いているんだけど、さ。

寒くなってきた、紅茶でも淹れよう。

ゴシゴシ乱暴に頬を擦り、温かい紅茶をマグカップへと投入。
こんなボロボロになった日は、うんと甘いのを飲もう。

一旦、精神落ち着かせよう。

分量も計らないでドバっと砂糖を大量に入れた。
フーフーと冷まし、熱いのを気にしてスっと飲む。


！？
何だこの紅茶、クソマズイんだけど、どうした！？

未知なるマズさにキョロキョロと原因を確認する。
あ、これかな。

手に取った物は先程砂糖を入れた筈の箱、ではなく塩の箱が開けっ放しにされていた。

こんなベタな間違い、自分がするとは思わなかった。
それほど余裕が無いのかな。

色んな感情が混ざってクスクスと笑った後、再び涙が出てきた。



塩以上にしょっぱかった涙の方がとてもマズかった。






***

お察しの通り最近めちゃくちゃ忙しいです
紅茶は仲良い読者(と私が勝手に思ってる)のベタな失敗談から頂きました(許可済み)

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