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--- You side
末「ただいまー」
「おかえりー」
あの後もやいやい言いながら、ムードも何もない感じで誠也の家に帰ってきた。
末「よいっしょ〜、あぁーつかれたー！」
「おじさんおつかれさま♪」
末「まだお兄さんやろ、さすがに」
「おじさん♪」
末「しばくで(笑)」
お疲れのご様子のおじさん…じゃなくてお兄さんは、もう誕生日ってことも忘れてるらしい。
これはもう雰囲気とか気にしてんと強引に渡すしかないな。
そう思ったんやけど
末「A、こっち来て」
「ん？」
なんやろ？と思いながら、ソファにいる誠也の隣に腰をおろすと、正面からぎゅぅと抱きしめられた。
いつもの香水がふわっと香る。
末「あー癒されるわぁ」
「ほんま？こんなんでよければ、いくらでも」
末「じゃあ朝までずっと」
「うん。…わたしもそうしたい」
末「可愛ええこと言うやん」
「あ、でもその前にちょっとだけ時間ちょうだい？」
日付けが変わる前に渡したい。
ほとんど自分が欲しくて買ってきたピアス。
仕事中につけてても大丈夫な、小ぶりのやつ。
「はい！プレゼント！気に入ってもらえるかわからんけど！」
末「え！ありがとう！」
子どもみたいに嬉しそうな顔でリボンを解いて箱を開ける彼。
末「うわぁ！ピアスやん！え、これ今Aがつけてるやつと一緒？」
「そう、一緒！ごめん、誠也オシャレやから何が良いか分からんくて、半分くらい私が欲しいものにしちゃった(笑)」
末「いやいや、全然、めちゃくちゃ嬉しいわ」
「これなら仕事の時つけてても大丈夫かなって」
末「たしかに！あ、もしかして、会えへん時も寂しくないようにとか考えた？(笑)」
「ちょっとだけ。(笑)」
末「ふはっ、可愛すぎるんやけど」
つけてみて、めっちゃええやん！！と嬉しそうにしてる誠也。
好きな人が、自分があげたプレゼントでこんなに喜んでくれるって、幸せやな。
末「あ、また泣きそうな顔してる」
「めちゃくちゃ喜んでくれるから嬉しくて(笑)」
末「嬉しいよ、Aから貰うもんはなんでも」
またさっきみたいに抱きしめてくれる。
「ほんま、結局甘やかしてもらって、わたしの誕生日みたい(笑)」
末「俺はさ、お互いの誕生日も、2人の大事な記念日やと思ってるで」
「うわ、ロマンチスト…」
末「その返しで台無しやねん、(笑)」
「いいねんそんなん(笑)」
末「ええか(笑)」
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作者名：きうい | 作成日時：2023年1月31日 0時
