ただいま ページ17
--- Seiya side
今日のAはずっと嬉しそう。
お昼も作って持って来てくれるし、バッチリおめかしして可愛くして来てくれるし。
ブンブンと振ってるしっぽが見えそうな様子の彼女に、俺も自然と幸せな気持ちになる。
末「ただいまー」
「おかえり〜」
Aは、一緒に帰ってくると必ず「おかえり」って言うけど、今日のおかえりはちょっと特別に聞こえる。
部屋に入って荷物を置くと、静かに寄ってきて正面から控えめに抱きついてきた。
「ごめん、おなかすいてると思うけど、ちょっとだけ」
末「ええよそんなん」
俺も腕を回して少し強めに抱きしめ返すと、身をきゅっと縮めて嬉しそうにするA。
可愛すぎるやろ。さすがに。
「よし、一旦大丈夫。ご飯食べよ！」
でもやっぱりさすが俺の彼女。あっさり離れていった。
むしろ俺の方が足らんけど。
とは言いつつもお腹はすいてるから、とりあえず手を洗って食べることに。
イチャイチャはそのあとやな。
「「いただきまーす」」
末「ん！おいしい！」
「よかったー！まあパンに挟むだけやし、まずくはならん(笑)」
末「いや、でもやっぱ、愛情がな？」
「んふ、そっか」
少し照れくさそうにサンドイッチに視線を落としたかと思えば、ひと口かじるともぐもぐしながら見つめてくる。
末「え、なに？(笑)」
「いやー、わたしさ、あのプレゼントくれた時、次の日のお昼くらいまでここにいたんやけど、」
末「うん」
「そのクマのこと、ほんまに誠也みたいにして過ごしてたんよね(笑)」
末「たとえば？」
「んーたとえばかぁ、とりあえず晩は一緒に寝て、」
末「まぁまぁまぁ、それは想定内やわ」
「あとは、誠也の席に座らせて、コーヒーいれてみたり？」
末「え、それって最終的には1人で2杯飲んだってこと？」
「……うん。え、ちょぉまって、わたしやばない？」
末「ははっ、うん、だいぶな(笑)」
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作者名：きうい | 作成日時：2023年1月31日 0時
