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--- You side
早く気持ちを伝えてしまいたいけど、いざとなると考えすぎてしまってなかなか切り出せへん。
末「てかさ」
「はい」
末「手、繋ぎたかったん？」
「ん？えっ、起きてたんですか！？」
末「…おん(笑)」
「うわぁ…」
やっっば、しぬほど恥ずかしい。
これはどう答えるのが正解なん。
末「なぁ、繋ぎたかったん？(笑)」
「………そうですよ」
末「あ、そうなん」
「聞いといて照れんのやめてもらえますか」
末「…べつに照れてへんよ」
なんか調子狂うなぁ。
照れ隠しか知らんけど『そろそろ起きるか〜』と言った末澤さんに半ば強制的に起こされ、繋いだままの手を引かれてソファに座った。
ちょっと待ってて、と言って台所へ行き、数分後にマグカップを2つ持って戻ってきた。
末「ほい、コーヒー」
「わ、ありがとうございます」
ソファに座って静かにコーヒーを飲む休日の朝。
なんかいいな、こういう時間。
ちらっと末澤さんの方を見ると、まだ少し眠そうにボーっとしてて、思わずクスっと笑う。
末「え、なに？(笑)」
「やー、なんか素敵な時間やなと思って。」
末「んふ、せやな。」
よいしょ、と言いながら座り直した末澤さんと私の隙間はゼロ。
うるさい心臓の音が聞こえてへんか心配になる。
末「昨日さ、Aちゃんが寝てしもたから迎えに来てって、正門から電話かかってきてさ」
「はい」
末「正門と2人で飲んでたんかなって、…ちょっと嫉妬した」
「そう、なんですか、」
末「でも帰る時にさ、Aちゃん俺のことで悩んでたみたいやからって言われて」
「えっ」
末「俺のこと考えてくれてるんやって、嬉しかってん」
なにそれ。そんなこと言われると私も嬉しくなるやん。
なんとなく、今ならちゃんと言える気がする。
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作者名：きうい | 作成日時：2022年5月11日 12時
