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--- You side
「おじゃましまーす」
小「邪魔するなら帰って〜」
「はいよ〜」
小「いやほんまに帰ろうとすんなや(笑)」
「え？居てほしいん？かわい」
小「だる」
いかにも関西人って感じのノリやけど、こんなんひっさびさにやったわ。
なんも面白くもないのが逆におもろくてナハハと笑ってると、小島くんはチラチラと紙袋を気にしてる様子。
「めっちゃ見るやん」
小「見てへんわ」
「ま、いっか、もう先に渡すわ」
紙袋の中からラッピングされたTシャツを取り出して差し出す。
「はい！お誕生日おめでとう！1日遅れでごめんな」
小「なんや俺ガキみたいで恥ず(笑) ありがとう」
「いつまでもガキでいてちょうだい」
いつもやったらうっさいねんとか言うてくるとこやけど、今日は何故か大人しい。
さっき頭撫でた時もそやけど、今日の小島くんはなんかちょっといつもと様子が違う気がする。
「何かあったん？」
小「は？」
「いや、なんかいつもと違うなーと思って」
私がそう言うと、小島くんは少し考えてから少し言いにくそうに口を開いた。
小「Aはさ、」
「うん」
小「俺に好きな人がいたら、とか、考えたことある？」
「…ないな」
小「ま、せやろな」
「どしたん、恋のお悩み？」
そういえば、小島くんと2人の時にこういう話題になったん初めてかも。
私が聞くと彼は目を逸らして一瞬気まずそうにしたけど、すぐに向き直って話を続けた。
小「もう言うわ。…A。」
「え、はい」
小「ちゃうやん、俺の好きな人」
「ん？」
小「やから、おまえが好きやって言うてんねん」
「は、えっ！？」
小「鈍感すぎるわさすがに」
「いや、え！？ そんな様子なかったくない！？」
小「まぁあからさまにはしてないけど、末澤さんですら気付いてると思うで」
「え、ほんまに？衝撃が…」
小島くんが私を好き。そんなこと全く想像もしてへんかった。
そりゃまぁ、誰が誰に恋しても何らおかしくはないんやけどさ。
「いつから…？」
小「仲良うなってわりとすぐから」
「ほなもう3年くらいずっと…」
小「そういうことやなぁ」
「うわぁ…ほなもしかしたら知らん間に傷付けたりしてたかもやなぁ、ごめんなぁ」
小「…謝られるんきつい」
「それもそうか、」
小「末澤さんとのことは応援してる。これはほんま。でも、もし末澤さんがAを泣かせたりしたら、そん時は…」
そこまで言うて口を噤む小島くん。
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作者名：きうい | 作成日時：2022年5月11日 12時
