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--- Seiya side
直属の後輩である大晴に聞いた話では、大晴と、Aさんと、その隣の席の小島ってやつと、3人で仲良くしてるらしい。
仲良くなりたいなら繋げてもらうのもありかもしれん、と一瞬思ったけど、なんとなくやめた。
そこまでしてあの子に近付く意味も理由も分からんかった。
でも、仕事中にちらちらこっち見てるんも知ってるし、やっぱりなんか気にはなってて。
いや、気になるような、ならんような。
そんな感じで最近モヤモヤしてる。
・
定時を少し過ぎた頃。
「おつかれ〜、大晴くん行ける？」
福「いける！片付けるしちょっとだけ待って」
「はーい」
Aさんが大晴のところに来た。
今からどっか行くんかな。
ぼけっと考えてると無意識に見すぎてたのか、バチッと目が合った。
末「おつかれ」
「あっ、おつかれさまです」
大晴がびっくりした顔してるけど、それを差し置いて口を開いたのはAさんの方やった。
「あの、なんか変ですか…？」
末「え？」
「いや、その、見られてた気がしたので…」
末「え、そんな見てたかな」
「んー、わりと？」
末「ほんま？まぁ、特に意味は無い、かな。大晴と仲良いんやなって」
「あっ、なるほど」
てきとうな理由をつけたけど案外簡単に納得してくれて、あっさりした子やなと思った。
福「よし！ごめんお待たせ！行こ！」
「うん！じゃあ、お先に失礼します」
福「失礼しまーす」
末「おつかれ。気つけてなー」
やっぱりどっか行くらしい。
そういえば今日はもう1人仲良しの小島がおらんみたいやけど、それと関係あるんかな。
いや、べつに俺の知ったことじゃないか。
なんか調子狂うなぁと思いながら、俺も帰る用意をして会社を出た。
理由は分からんけど、いつもより少しだけいい気分なのを感じながら。
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作者名：きうい | 作成日時：2022年4月23日 9時
