リトルハピネスマンデー ページ7
--- Seiya side
月曜日って相変わらず憂鬱。
でも、最近面白そうな子を見つけたから、ちょっとだけ楽しみにしてる自分もいる。
席は遠いし関わりも無いけど、パソコンに向かってるだけやのに喜怒哀楽が分かりやすくて、なんとなく目についた。
名前くらいは知っておきたくて、その子と同じ部署の同期にさりげなく聞いた。
『おまえのとこの2年目って誰がいる？』なんて雑に聞いたもんやから、彼女の隣に座ってるでかいやつまで覚えてしまった。
いつかタイミングがあったら話してみたいな。
それくらいの軽い気持ちやった。
でも、給湯室でたまたま会ったあの時、何を話していいか分からんくて、でも今を逃したら次いつチャンスが来るか分からんって思うと焦って、つい『彼氏おるん？』なんて言ってしまった。
彼女は少し引いたような様子やったけど、一応答えてはくれて。
彼氏おらんってのもついでに知れたし、まぁ結果としては悪くないか、と無理やり前向きに捉えた。
あとで、同期で一番仲が良いリチャに話したらしぬほど笑われたけど。
リ「え！？一発目の会話それ！？ こっわ(笑)」
末「やってるよな俺？！」
リ「うん、だいぶやってる。(笑)」
やってるよなぁ、分かってる。自覚はある。
腹を抱えて大笑いしてるこいつを見てると、もはや言い訳する気も失せた。
ちょっと仲良くなりたいだけなんやけどな〜と思いながら、その日はテンション低めで帰宅した。
・
次の日の朝、会社の前でたまたまリチャに会って、ビルに入るとエレベーター前で彼女を見つけた。
リチャに小声で『あの子やで』と伝えると、声を殺して笑ってた。
リチャが降りてからエレベーター内がめっちゃ気まずい空気になって、こいつ絶対俺やって分かってるやんと直感的に思った。
普通に気まずかったのと、印象悪いのをどうにかしたかったこともあり、とりあえず『おはよう』と声をかけた。
そしたら何故かカタコトで返ってきて、ちょっと可愛くて思わず笑った。
・
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作者名：きうい | 作成日時：2022年4月23日 9時
