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--- You side
最初の目的地に着いたらしく、車を降りて向かった先はオシャレなカフェ。
中に入ると正面がガラス張りになってて、目の前には海が広がってる。
「うわぁーすごい！！え、めっちゃ綺麗！！」
末「やろ？たまに来んねん」
「これは来たくなりますね」
絶対気に入ってくれると思ったわ〜と微笑む先輩が、今はすごく大人に見える。
店員さんに案内されて座った席は、ちょうど海がよく見えるところ。
とりあえずサンドイッチとかを注文して軽く食べたあと、ちょっとゆっくりするか〜と言って改めて広げてくれたメニューから、迷わずエスプレッソを選んだ。
末澤さんも同じようにエスプレッソを頼んでたけど、お砂糖多めに貰えますか、って付け足してた。
「甘くするの好きなんですか？」
末「そやねん」
「いつもエスプレッソ飲んでんのに、甘くしたことないんですよね。なんか勇気が出なくて。」
わたしがそう言うと、ちょうど運ばれてきた多めのお砂糖をそっと私の方に置く末澤さん。
末「やってみ」
「え、いいんですか？」
末「おん、ええよ。美味しいで。」
「じゃあ、やってみます」
恐る恐るお砂糖を入れて、ちょっとだけ飲んでみる。
「え…美味しい……」
末「せやろ？」
「うん、美味しい！！エスプレッソ甘くした記念日です今日は」
末「大げさやなぁ(笑)」
「ふふ、あんまり美味しくて(笑)」
美味しくて、先輩に教えてもらったことがなんか嬉しくて。
ゆっくり味わって飲みながら、お喋りしたり、たまに静かになったり。
無言の時間も全く気まずくなくて、最初の頃からは考えられへんくらい仲良くなったし、いい意味であんまり気を遣わなくなったなぁとしみじみ思う。
ふと口を開いた末澤さんが、コンビニ行く？くらいのテンションで『海行く？』と言うので、『行きたいです！』と即答。
お店を出る前、わたしがお手洗いに行った隙にお会計を済ませてくれてたみたい。そういうところ、大人でかっこいいと思う。
「いくらでした？帰りにまとめて返しても良いですかね」
末「ええよ今日は、誘ったん俺やし。」
「でも高速代とかも…」
末「それもええよ、お金のことは気にせんといて」
「じゃあお言葉に甘えて…ありがとうございます。」
末「おう」
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作者名：きうい | 作成日時：2022年4月23日 9時
