仕事も、恋も ページ39
--- You side
最近、仕事がいまいちうまく行かへん日が多い。
とうとう上司にもちょっと注意…というより心配されて、自分でも感じてたことやったから何も言えんくて落ち込む。
「はぁ、帰りたい」
小「珍しく弱気やん」
「いいよなぁ小島くんは。ふざけてんのに仕事はできるしさ。」
小「褒めてんのか貶してんのかどっちやねん」
「はぁ〜〜」
末「どしたん、おっきいため息ついて」
「うわっ！びっくりした！末澤さんか」
末「なんやみたいに言うなよ(笑)」
小「末澤さんこっち来るん珍しいすね」
末「ちょっとあいつに用があって」
末澤さんがあいつと言って指をさしたのはうちの部署のよくできる先輩。
そっか、末澤さんと同期か。そりゃできるわな。関係ないか。
「みんなようできる人ばっかり」
末「どうしたんほんまに、なんか元気なくない？」
小「色々ミスって落ち込んでるんすよ」
末「あ、そうなんや…まぁそんな日もあるよな」
小「元気だせって、めし奢ったるから、末澤さんが。」
末「おい(笑) でもまぁ、行くんやったら行くか？」
小島くんも末澤さんも優しいな。
今顔見たら泣いてしまいそうや。
「…行く」
末「よっしゃ、じゃあ定時まで頑張って。終わったらすぐ迎えに来るから。」
小「ありがとうございます！！」
末「声でかいねん(笑) ほなまたあとでな」
「ありがとうございます…」
私の頭をぽんぽんとして自分の席へと帰っていった末澤さん。
なんかしれっとご飯行けることになったやん。嬉しい。小島くんありがとう。
でも、末澤さんからの頭ぽんぽんを目撃した周りの女性社員たちからの視線が痛いかもしれん。
「まって、会社で末澤さんと絡むのリスク高ない？」
小「お、ちょっと元気なったやん。いや俺も楽しみやわ〜」
「ちょぉ無視せんといて」
うん、ちょっとだけ元気出た。
仕事はしんどいし心が重たいけど、とりあえず今日は乗り切れそう。
と思ったんやけど。
遠くの方でなんか可愛い女の人に話しかけられてる末澤さんがちょっと楽しそうで、また別の意味で少し心が重たくなった。
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作者名：きうい | 作成日時：2022年4月23日 9時
