合コンに行ったら彼氏と遭遇した。【呪術廻戦】【名探偵コナン】

45話 ページ46

.





一般人と呪術師がこんなにも深く関わるのは普通有り得ないことだった。この存在を知ってしまえば恐怖に支配され、私たちの仕事が増えるのがオチだろうから。

しかし、彼らは窮地に立たされてきた。並みの非術師よりも恐怖に打ち勝ってきた。それが吉と出たのか、呪霊呪詛師による殺害、失踪が起きた場合警察と私たちとの架け橋となっている。





「君は証人保護プログラムを受けないのか？」



「私の戸籍は元々ないですよ。なので変幻自在、何にだってなれます」



「……は？」





降谷さんの元で公安に専属(潜入)してから1ヶ月が過ぎようとしていた。降谷さんたちは今にも倒れてしまいそうなくらい隈が酷いが、これが日常なんだと言う。だから此処には悍ましいほどに呪霊が溜まるのか…。

準備が整い次第組織に接触するつもりだが、その段階で必要なことがあった。それが、証人保護プログラムらしいけど、生憎私の戸籍は家に消されている。まあ、汚点だもんね。




「兄が優秀なんです。時期当主だと言われています。…最初は皆んな優しくしてくれました。そりゃまあ、優秀な兄の元に生まれた妹なんだから優秀に決まっているという概念からね。でも兄は私を本当の意味で可愛がってくれました。私は嬉しかった。

でもある日、私の術式が暴走した。兄との訓練中でした。それをきっかけに、私は私の才能に気付いたんです。兄よりも、この家の誰よりも強いと。────それは兄も一緒でした。自分よりも才能のある人間がいれば女であろうと当主になり得ない、そう考えたんでしょう」



「コイツ、術式持ってへんで。ただの雑魚や、俺の妹なわけあらへん！！」




「そこから全て狂い始めました。私は術式を持っていない欠陥品と扱われ、兄と比較されてはゴミと同等。時期当主の妹がこんなだと知られればどうなるか────そんな考えから私はいないものとされました。

────えぇ、降谷さんの言う通りいつでも術式を持っていると証明することはできました。でも証明した先には何もありません。こんな家で優遇されるくらいなら死んだ方がマシですよ。
術師になんてなりたくない、こんな奴らと同じ道を歩みたくない。そんな思いで5歳の時に家出しました」



「ごっ5歳？！？」



「それからまあ……ある人に拾われまして。その人も禪院家出身だったんです。似たような境遇だったからか気に入られてそのまま居候って感じですかね」

46話→←44話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す