32話 ページ32
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じめっとするこの時期。
そんな中黒い服に長袖を通してるのは私だけだった。喪服とか思われてんのかな。
別に日に焼けたくないとかそんなことじゃないけど。昔からこーゆー服しか着てきてないから、なんか落ち着くのかもしれない。
因みに隣をルンルンと歩くコナン君は半袖半ズボンの、どこにでもいる元気な小学生だ。
「もしかしてだけどさ、ポアロに向かってる?」
「そうだよ?」
詰んだ。
安室さんっていつポアロにいるかわからないけどいたらめちゃめちゃ気まずいじゃん。仮にも元彼だぞ元彼。無理しんどい無理無理Aちゃん無理。
そんなこんなで着いてしまったポアロ。涼みたい気持ちもありつつ入りたくない気持ちが強い。
「昴さーん!連れてきたよー」
「ありがとう坊や」
「こんにち…………は」
あれもしかして眼鏡のお兄さんかな。
強盗犯を目の前にしてチョー冷静だったお兄さんかな。多分そうだよね。
……え、私に何の用???てかコナン君この人と知り合い?
「その様子だと覚えてもらってるようですね」
「ま、まあ…衝撃的だったので」
「私もです」
忘れるわけがない、あんなベテランみたいな動き。
確実に私が仕掛けるのを待っていた。それでいて犯人の動きも見逃してはいなかった。
警察官じゃないなら、ただの慣れすぎた一般人?
貴方が抱えてるそれは………なに?
「…なにか、気に触るようなことでもありましたか?」
「っえ」
「Aお姉さん、ここすごーくね、きゅってなってたよ!」
そうコナン君は自分の眉間を人差し指と親指でつまむ。てか言い方可愛いかよ。
顰めっ面になってたらしい私は顔に出てたか…とちょっと後悔。思わず眉間を人差し指でぐりぐりする。
「いや…思い出してしまって」
「っ、申し訳ございません。嫌な事を思いださせるようなことを…」
「やっ、その、大丈夫です!」
少し、重たいような空気が流れる。そんな沈黙の中、私は頭をフル回転させた。
術師に関わる質問をされるのは確実だろう。とりあえず前話した通り武術をやってることにして、うん、なんとかなる。
「貴女に…お聞きしたいことがありまして」
以前どこかでお会いしたこと、ありますか?
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まみこ(プロフ) - 面白かったです〜一気読みしてしまった!!無理しないでほしいですけど是非続編出してほしい!! (2022年11月17日 15時) (レス) @page50 id: 14aa4362dc (このIDを非表示/違反報告)
aaaa(プロフ) - すごくおもしろったです!!無理はしないで欲しいのですが、続編期待しちゃいます( ; ; )それくらい面白かったです!!!!!!ありがとうございました!!!!! (2022年8月29日 21時) (レス) @page50 id: 37531683ef (このIDを非表示/違反報告)
くせらや(プロフ) - Mizukiさん» コメントありがとうございます!!とっても嬉しいです😭✨最初から最後まで面白いと言っていただけるお話が書けてよかったです!!私もこの作品には愛着(笑)があるので、正直とても悩んでいます💭その時は読んでくださると光栄です🙏!! (2022年8月14日 13時) (レス) id: befea80465 (このIDを非表示/違反報告)
くせらや(プロフ) - 亜澄奏ーAsukaーさん» 2回もコメントありがとうございます!!😭スッキリとした完結ではなく、続きがあるような終わり方をしてみたかったのでそう言ってもらえて光栄です✨番外編はどうしようか悩んでます(笑)作った時には読んでくださると嬉しいです🥰 (2022年8月14日 13時) (レス) id: befea80465 (このIDを非表示/違反報告)
Mizuki(プロフ) - 完結おめでとうございます(^○^)このお話は初期から見ていましたが、凄く面白かったです!続きが読みたいなー…なんて、でも本当に面白かったです!これからも応援しております❣️ (2022年8月14日 0時) (レス) @page50 id: e4dddfb1f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くせらや | 作成日時:2022年5月20日 19時