合コンに行ったら彼氏と遭遇した。【呪術廻戦】【名探偵コナン】

23話 ページ23

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それから警察が来て、人質は解放された。
私と、彼を除いてだけど。



「人質を解放しろ！！」


「チッ…っるせぇな！！！
だったら早く金用意しろよ！！！」




だから私が用意できるって。
なんてことはこの状況で言えるわけもなく、警察と強盗犯のやり取りを黙って見つめる。コンビニの外に出た私たちは今、世間の関心の中にいるのだろう。



「っ、Aさん！！」


「あれ、安室さんじゃん。どうしかしましたかー？」


「？！貴方──あの──正気ですか？」


「えぇもちろん」





報道陣に押しつぶされながら私に声をかける安室さん。その横にはコナン君と女子高生がいた。私の姿と……彼の姿を見ると大きく目を見開き、安室さんと何やら話し始めた。
もしかして眼鏡のお兄さん、彼らと友達だったりします？なんか貴方も色々抱えてそうですね、呪霊パラダイスしてますよ。




「彼女を離せ！！！」


「黙れ黙れ黙れ！！金はいつ用意出来んだよ！」




安室さんが叫ぶと私のことをホールドしている強盗犯がキレた。てか、私だけじゃなくて眼鏡お兄さんの心配もしてあげよう。

すると、キレた強盗犯が少し暴れ出した。私に構わずナイフを振り回し、その肘が私の腕やら体やらに当たっている。セクハラで訴えるぞコラ。
────刹那、我慢の限界だったコイツは私の首筋にナイフを当てて刃を入れた。




「？！Aさん！！」


「こっちに来るなぁ！！この女が死んでもいいのか！！」




ポタリ、と垂れる血。
周りは騒然としているが、正直言ってあんまし痛くない。全く痛くない。だけど流石にどうかと思うよこれは。

強盗犯は今度、ナイフで私の腕を切りつけようとした。




「駄目だっ…！やめろ！」





────────なってないなぁ





刺そうと私の腕に振りかぶってきたナイフを寸前で掴み、バキッと折る。手を少し切ったが問題ない。
そのまま腕を掴んで思いっきり捻り、床に叩きつける。最後に踵落としをお見舞いすると、ソイツはだらしない声を出した。

パンパン、と手の埃を払うと隣から悶絶する声が聞こえてきた。おっ！やっぱしお兄さん強かったか。




「クソアマ…殺す！」




諦めの悪い強盗犯は私を殴ろうと拳を振りかざす。その顔は正気の沙汰じゃなかった。完全に殺しにきている。
やっべ…詰めが甘かった。




「彼女に手を出すな」






しかし……ふわり、と揺れた金髪と無駄のない動きによって、その拳が私に届くことはなかった。

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