合コンに行ったら彼氏と遭遇した。【呪術廻戦】【名探偵コナン】

15話 ページ15

.コナンside




慌てて背筋を伸ばすも、灰原からは冷たい目で見られる。俺そんなにだらしねぇ顔してたのか。



「…で、いつまで彼女のことを疑うんだよ」


「私の中のもやが晴れるまでよ。
そもそも貴方、不審に思わないわけ？」


「？なにを」


「頭に巻いてある包帯、所々破けた服、時間が経ってない傷全てよ。それに対し吉田さんは無傷、おかしいと思わない？」





たしかに……言われてみればそうだ。歩美ちゃんはピンピンしているのに彼女はかなり怪我している。
待てよ。確か歩美ちゃんは気を失っていたんだ。それを助けた彼女が何故歩美ちゃんよりも怪我をしている？そんなに手こずった相手だったのなら、警察は今頃何をしている？
気を失っていたにも関わらず、何故歩美ちゃんは無傷なんだ？




「…ほら、怪しく見えてくるでしょう？」


「そうだな…明らかにおかしい。
あの様子だと彼女は警察に伝えてない。あんなに怪我をする程だったにも関わらず、だ。
でも組織の奴ならそのまま放置して見殺しするはず。どんなに機嫌が良くても自分を犠牲にして人助けなんてしねぇだろ」



「まあそうね。
…で、どうするの？問い詰める？」



「…………様子見だな」



「はぁ…つくづく甘いのね」





ジト目で見られるが気にしない。なんとでも言ってろ、俺は甘いわけじゃない。信じていたいんだ。
本来ならば今すぐにでもコナンという幼気で純粋な子供を使ってボロを出せただろう(言い方)。しかし今回ばかりはできない。そもそも彼女は俺を少しだけ疑っているからな。
……安室さんみたいに鋭くて下手な真似はできねぇ。




「彼女、警戒しておくべきじゃないの？
今も吉田さんと話してるけど、もしかしたら聞こえてるかもしれないわ」


「超人じゃない限り聞こえねぇよ、こんな距離」


「…そうかしら」






灰原は警戒心が強すぎるんじゃねぇか？どうやったら歩美ちゃんとあんなに楽しそうに話しながらこの会話が聞こえるんだよ。そう言うと灰原は「そうね、戻りましょう」とスタスタ歩いて行ってしまった。

…………スーパードライだなアイツ。

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