33 オタク奇譚 ページ35
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「あーそうそう、そうなんだよねえ」
「…はぁ?大体いつ帰ってくるんだよ、お前の分の仕事全部俺に回ってきてんだ、け、ど?」
「……へーへーわかりましたよ、教祖様は忙しいでちゅねー──ツーッ───ツーッ」
「…あんのやろ切りやがった、禿げろロン毛」
長い足を組み直し、角砂糖が10個ほど入ったコーヒーを飲む彼は現代最強と謳われている五条悟先生だ。
普段と違う口調にはまだ慣れていないが、先生的にはこの時が1番息を吹き返せるらしい。
律儀に夏油先生の言うことを守って「僕」と言っている彼はかなり不器用だと思う。
「ってなわけでA、傑は当分戻ってこないから〜〜」
「あの人今どこにいるんですか…」
「デトロイト」
「くたばれ」
一応任務で行ってるんだけどね、と付け加える彼もイラついているのがわかる。
いや私も日本で任務よりアメリカで任務の方が嬉しい。英語できないけど。できないけど(2回目)
「いやあでも、あっちに行ったらAと会えなくなるって任務行く時相当駄々こねてたけどね」
「今ちょっときゅんってしました、ちょっと」
「え、じゃあ僕も此処で駄々こねたら…」
「三十路の駄々こねてる姿とか見たくないです」
「なんで!?」
傑も三十路だよ!!いやそもそも僕らまだ三十路じゃないから!!!!とある意味駄々をこね始めた先生。
いやだってほら、夏油先生はいつもクールって感じだから寂しそうにしてたら絶対萌える。
…あ、伏黒とか寂しそうにしてたらもうウサギの耳見える。いやなんかすでに見えてるやばい可愛い。
「せっかくAに秘密の任務任せようと思ったのになー」
「やだ先生かっこいいーかわいいー駄々こねてる素敵ー」
「うんすごい棒読みだね」
あ、でも先生の秘密の任務とかロクなことないな絶対。やめとこ。
きっとめんどくさいとこに潜入とか先生の溜まってる任務任されるだけだよね。私ったらもう、セールとか期間限定とか秘密とかに弱いんだから!
「やっぱり先生やめと────「五条先生ー?来たけどー」
ひょっこり現れた人物に、声を失ったのは仕方ないと思う。
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かぐや - あなたは神ですか?最高の作品をありがとうございます! (4月29日 19時) (レス) @page50 id: 41bd4258fc (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - 追記: 好きすぎて「ええやん!!」と叫んでしまって親に「煩い!とっとと寝ろ!」と怒られました....仕方ないだろぉ、最高なんだからこの小説、最高なんだから (7月11日 19時) (レス) id: 91d89c4fce (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - めちゃ良い愛され具合.....もしかして小説書かれていますか?本を出版していらしやすか?めちゃ好きなので続き欲しいでやす!あと、受験生って同じですね。頑張りましょう (7月11日 19時) (レス) @page34 id: 91d89c4fce (このIDを非表示/違反報告)
くさ - 制服、下はほぼ足なのに上は野薔薇ちゃんと一緒で長袖なの良いですね…!!この小説大好きです!「終わり」になってますがまだ書く予定があるなら更新無理なく頑張ってください! (2022年12月27日 9時) (レス) @page32 id: 56aae56e91 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - うっうっうっう(ないてる)好きすぎて、でも虎杖が死んだってときは知ってるはずなのに泣いちゃって…好きですありがとうございますオタクとか最高すぎん????????更新応援してるぜ!がんばってくだせぇ! (2022年10月6日 7時) (レス) @page27 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くせらや | 作成日時:2022年8月26日 13時