幼馴染に騙されて呪術師になった限界オタク奇譚。【呪術廻戦】

閑話 まるで印のように ページ32

スマホ壊れて更新できませんでしたごめんなさい！！
それと……素敵な話を耳にしたので閑話です♡
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「ねえねえ、知ってる？」









職員室から戻ると、席に行きずらい状況になっていた。

隣の席の女子とその一派が1つの机の周りに集まって話している。
周囲のことなど気にせず大声で話すキーキーとした頭に響く声に、思わず顔を顰めた。







「(なんで同じ女子なのにAの声は心地良いんだ……って変態かよ俺)」







余程重症な自分が気持ち悪くなって、頭をクシャりと掴む。耳に残るソプラノの声は更に高くなっていった。







「えー!てことはつまり、アタシは鎖骨にキスされてたってこと!?」






「なにそれ羨ま〜!ま、うちは太腿なんだけどね」











アッハハ、と本当に周りを気にせず騒ぐ女子達に若干苛立ちつつも中々なことを大声で喋っている。




……ほら、男まで来たじゃねぇか。俺の机なんだよそこ座るんじゃねぇ。







「なになに、お前彼氏でもできた？」





「はぁ？いないのわかっててそゆこと言うんだ、サイテー!」





「(…更にうるさくなった)」






さっさとそこを退け。


そう言いたいがあまりにも空気が陽すぎて行くに行けない。そもそも、そこの空気を吸いたくない。Aの言ってた通り無駄に二酸化炭素を出してそうな雰囲気だ。








「で、何話してたんだよ」






「そうそう。ホクロの位置って、前世にキスされた場所なんだって♡」
















"見て見て伏黒!唇にホクロある!!"






"あ？そんなとこにできんのかよ
…って見せようとするんじゃねぇ!近ぇよ!!"














そんなことを話していたのを思い出した。
随分と昔のことだけれど、恐らくこの先もAとの思い出は忘れないだろう。



一分一秒、Aとの時間を大切にしていきたいから。










「(…待てよ。てことはAは前世、)」










"唇にホクロある!!"











それって───ほぼキスじゃね？
嘘だろ、誰とだ？というか前世ってなんだよ、どこの誰かもわからねぇ馬の骨にキスされたってことか？

それがまるで印のように残っているだなんて、今すぐにホクロの除去をしてやりたい気持ちになる。



…いや落ち着け、ホクロは紫外線が原因だろ。なにファンタジーなこと信じてんだ。











"──前世にキスされた場所"













「…クソが」








暫く、Aの顔が頭から離れなかった。

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