守秘義務 ページ5
「はーい、今から進路希望のプリント配りますよー」
やる気のなさそうな先生の一言でプリントがばら撒かれる。
「おいA、お前どこにすんの？」
「んーまだあやふや〜。そっちは？」
ナチュラルに話を変え、自分語りのしたそうな隣の席の友人にパスを出す
「俺はな俺はな！ゆうえ」
「お前と緑谷は雄英な」
「はぁああ！？！」
最初に驚いたのは友人で、そのあとはクラスメイトが驚きの声をあげた
「マジ！？確かにAってイケメンだし勉強できるしスポーツもできるしなんの文句のつけようもない優等生だけどさ」
「えー、Aくん受けるならあたしも受けよっかなぁ」
「つかなんで話てくんなかったの？！」
マシンガントークを繰り広げるクラスメイトたちにため息をつきたくなるが流石にみんなの前でそんなことはできない。僕のイメージが崩れる。
可愛くて、イケメンで、ふわふわしてて、優しくて、たまに小悪魔で、紳士的。そんな本当の僕には掠りもしないイメージが
「色んな人に話拡げられたら僕困っちゃうでしょー？」
てかせんせー個人情報守ってぇ…と机に突っ伏しながら不貞腐れたように呟く
「いや悪い、でも遅かれ早かれバレることだったからな。悪い」
口を尖らせ、頬をぷくりと膨らませる動作をして男ながらに可愛いと思わせてしまうのだから恐ろしい。
「まぁいいやー、一緒に受かろねぇ」
隣の友人に言いながらも、目線はクラスの空いている席に向いていた。
今日だけじゃない。ずっとあそこは空いている
そう、僕が彼女の噂を拡げてから。ずーっと
＿＿＿＿＿＿
僕はたくさんの人に笑顔を届けたかった
幸せにしたかった
そのためには多少の犠牲は必要だと思ってるし、代償を払うのは当然だと思う
僕がヒーローを志すのなんてそんな理由。
幸せのために自らを殺すことだって見逃そう
それが君の幸せなら、僕は止めはしない
出久さん、世の人みんなが人のためだけを想ってるわけじゃない。
君が求めるものはなんなの？それが不明瞭で、愕然してて、下らない。
だから僕は
君が嫌いなんだよ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 103人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ravito - rusiさん» 素敵なコメントありがとうございます！不定期に書いてゆくのでどうぞ気長にお待ちくださいませ (11月23日 22時) (
レス) id: cfaa3a420e (このIDを非表示/違反報告)
rusi - 自分の感情含めてコントロールできる夢主くんの方がその点有利かな、という印象もあります。長文失礼しました、今後の物語も楽しみに読ませていただきます！ (7月29日 18時) (レス) id: 0702b91315 (このIDを非表示/違反報告)
rusi - とっても面白かったです！夢主くんの性格、甘い雰囲気と冷徹さの両面が素敵でした。個人的に、公式で周囲の掌握が上手い物間くん（拳藤さんが居なければB組全員を取り込んでいた人）とどんな関係になるか気になります。ただ物間くんは煽りという悪癖があるため、 (7月29日 18時) (レス) id: 0702b91315 (このIDを非表示/違反報告)
アンパン - すごく好き……こういう男主すきです……これからも楽しく読ませていただきます…！！ (7月29日 17時) (レス) @page7 id: a3ef485205 (このIDを非表示/違反報告)
テア(プロフ) - 面白かったです！こういう主人公の性格好きです。ここからどうなっていくのか楽しみにしています！ (7月29日 10時) (レス) @page7 id: caf8ce4f45 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ravito | 作成日時：2023年4月29日 21時
