メッセージ ページ3
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努力の甲斐もなく、受けた大学全てから不合格通知を受け取った。
そりゃそうだ。どの科目も知識はワンパターンで問題と回答の辻褄が合っていなかったり、極端にケアレスミスの量が多い。
ごめんな、って申し訳なさそうにする櫻井先生に気にしないでください私の実力不足です、って空元気なまま笑って
某大手予備校に移った。
志望校は変えずにほぼ毎日勉強漬けの浪人生活を送って
現役の頃の知識がただの紙切れって感じるくらい
たくさんのことを頭に詰め込んで
たまに爆発しそうになったこともあったけど
無事、第一志望に合格した2月
なんなら受けた大学全部に合格。
人生最大の嬉し涙なんじゃないか、ってくらい泣いて
お母さんと抱き合って、お父さんに電話をして
親戚、友達あっちこっちに連絡をした。
その中には、高校の頃好きだった男の子も。
合格したよ！って送ったら
おめでとう！ってきて
またご飯でも行こうね！って返したら既読無視。
あ...数ヶ月前に誤爆したんだってことを思い出して諦めることに。
あとは誰に送ろう、って考えて
塾を辞めるタイミングで興味本位でフォローした、櫻井先生のアカウントを見つけて早速メッセージを送った。
数時間後、夜ご飯を食べ終わって何気なく開いたスマホの通知欄には
私の「合格しました！」に
「お、やったじゃん、おめでとう」「よろしく後輩」なんてちょっとらしくない返信
でも、おめでとうって文字がどうしようもなく嬉しくて
スクリーンショットをして友達に自慢しよと思ったけど、私だけ知ってればいいやっていう謎の感情が浮かんできて
布団に潜り込んで、スマホを握りしめて
ギュッて目を瞑った。
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作者名：飴 . | 作成日時：2019年11月13日 16時
