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「あの、これが私…ですか？」
そう問いながら私は渡された資料を手に取る。自分とは似ても似つかぬ容姿、アバターが用意されている場合ってどうなるんだろう…。
「それから」
社長は、そばに置いてあった小箱からスマートフォンを取りだした。シンプルなデザインで、街中でたまに見る物にも見える。
「これが君のスマートフォン。貸与だからね。壊さないように気をつけて欲しい。」
さぁ、電源をつけて、と促されて私はおずおずと短いサイドボタンを長押しした。ブブ…と震えた端末はホーム画面にいくつかのアイコンを表示した。電話のアイコン、メールのアイコン、SNSのアイコンなどだ。
「にじさんじのロゴを押してごらん。」
言われるがままロゴのアイコンに触れると、「にじさんじ」の文字と共にSTARTボタンが現れた。押していいものかと社長の顔色を伺うと、こちらを見て頷かれた。ええい！ままよ！とSTARTボタンを押すと、視界は眩い光に覆われた。
「──さん、Aさん！」
気づくと、心配そうにその場にいた全員から顔を覗き込まれていた。びっくりして後ずさりすると、いつもと違う感覚があることに気づく。
髪、こんなに長かったっけ…？
「おめでとう。これで君もにじさんじの仲間だ。」
見せられた鏡には、先程資料で見た女性そのものだった。何がどうなっているか全く分からない。
「君は適性者だったんだ。アプリも君を認めてくれた。」
適性者、聞き覚えの無い言葉に首を傾げる私を他所に、彼らは私の居候先について話し合っていた。
「やっぱり葛葉の家がいいんじゃない？お世話さんもいるんでしょ？」
「んな事言ったって俺のとこはもう1人…」
「くーちゃんのおうち広いじゃん。」
「ひまの家はワンルームだしなぁ」
「わしもワンルームだからさすがに厳しいところがあるな…」
それぞれが口を開き意見を出し合っているが、ほぼ葛葉さんの家で決定しそうだ。そこで、吸血鬼は白旗を上げた。
「わーったわーった！！俺の家で面倒見ればいいんだろ？」
私の手首を乱雑に掴むと、行くぞ、と引っ張られ部屋から連れ出された。エレベーターに入ると、彼は私を壁に押し付ける形で顔を寄せた。
「お前、そのカッコは不味いべ。俺の貸してやっから羽織っとけ。んで、服買いに行くぞ。」
ほんのり赤く染る頬、彼との距離を意識した私の顔まで熱くなってしまう。ひとまずジャージの上着を羽織り、私たちは洋服屋へと向かった。
元気をくれるライバー
りりむ
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夢見る蛍(プロフ) - ひすいさん» ありがとうございます！！！ (2020年8月22日 12時) (
レス) id: 2b7812a210 (このIDを非表示/違反報告)
ひすい(プロフ) - 読み終わりました！参加ありがとうございます！ (2020年8月22日 12時) (レス) id: 13e26514b2 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る蛍(プロフ) - あきさん» コメントありがとうございます！ｵﾘｼﾞﾅﾙﾌﾗｸﾞ外しました！教えていただき感謝です…！これからも応援よろしくお願いします。 (2020年8月17日 17時) (レス) id: 2b7812a210 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - ｵﾘｼﾞﾅﾙﾌﾗｸﾞを外しましょう、違反になってしまい、低評価が入ってしまいますよ……！文はとても好きです、応援しています！ (2020年8月17日 16時) (レス) id: f9bd0e9f58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢見る蛍 | 作成日時：2020年8月17日 15時
