守りたくて (ページ28)

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双子...？ページ28

私は子供の頃の記憶がない

全部ない、と言うわけでもないけど

ただどこかの記憶がすっぽり抜け落ちている

丁度抜けた記憶の次から父、母が厳しくなったと思う

昔の記憶だし、曖昧だけど

お風呂から上がり、体を拭き、服を着ながら考える

失った記憶があったことも今日思い出した

きっかけは...あの工場

あそこには何かあるんだろう

ただ、今はKZで手が離せない

...空き時間でやるか

脱衣所のドアを開けると2人が待っていてくれた

樹「お待たせ...聞きたいことがある」

柊「お嬢が俺らに？珍し」

うるさいな

八「俺らにできることなら全然いいですよ」

自分の部屋に着き、早速聞き始める

樹「私が歳の時2人ってここにいた？」

柊「俺らはお嬢が産まれた時からずっと付き人
　やってましたよ」

じゃあ知ってるかな

樹「私、記憶を失くしてるっぽい。その7歳の
　記憶だけ。何か知らない？」

そう聞くと2人は黙り込む

数秒の沈黙を破ったのは秋翔だった

柊「...さぁな」

八「...わかんないですね」

絶対わかってるやつじゃん？

てか嘘の音がする

自分で調べるしかないか

樹「あっそ、じゃあいいや」

伊吹の家に足が向かったということはもしかしたら伊吹の家も関係するかもしれない

ということで、伊吹にラインしてみる

美織聞きたいことあるんだけど
伊吹★なになに、どうしたの?
美織年前ってこの街に居た?
伊吹★居たよ。なんで?
美織その年になにかあった? 伊吹★あった。...俺の双子の兄貴が死んだ年だ
美織...そうなんだ、ごめん
伊吹★いや、全然いいけど。なんで急に?
美織理由は、まだ話せない
伊吹★そっか...了解。おやすみ
美織おやすみ

兄...ねぇ

名前でも聞いとけばよかったか

...引っかかる私の記憶の男の子は少しだけど伊吹に雰囲気が似てる

ん？双子...？

顔、似てる可能性が高いよな

...だとしたらなぜ私は記憶を失くした？

もしかしてその子の死が私の記憶と関係ある...とか？

...わからない部分が多すぎる

また情報集めるか