baseball girl ② (ページ34)

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中村晃ページ34

別に付き合ってるわけじゃない…。

でも、好きだから嫉妬する

その似合わないブカブカのパーカーは誰のなの？

『それ誰の…』

「これ？テラさんの♪」

『は？何で』

「廊下が寒くて震えてたら「これ着ろよ」って♪」

嬉しそうに顔に袖を当ててニコニコ笑うA

何で別の男の話での笑顔を見なきゃいけないんだよ

寒いなら俺が貸してあげるから。

なんなら俺が暖めてあげるのに

『脱いで？』

「なんで！寒いのにぃ…」

『俺の貸しあげるから。今着てたから温かいよ？』

「そんなに言うなら借りちゃお笑」

Aの着用済みパーカーは俺の方に回ってきた

テラさんの匂いよりAの匂いする…。やばい

「なに匂い嗅いでんの！もしかして…そっち系？」

『違うし！！早く着ろよ』

「あっ…暖かいわ～」

Aの可愛い顔を見て思わず顔が緩む

『良かった。もう寒くない？』

「ん～まだ寒いけどね…」

じゃあパーカーじゃなくて俺の番だね

震えるAをギュッと抱きしめた

「晃！？」

『寒いんでしょ？俺が暖めてあげる』

「なに…かっこいいじゃん。惚れた」

『俺は前から惚れてるけど』

「うそ…」

『ほんと。付き合ってください』

「うんっ！！」