【文スト】 【旧双黒】は『吸血鬼』。「早く吸わせろ/吸わせ給え。」

　血からの力 ページ21

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　 じゅるっ ))



　 吸血が始まってから今は1分経ったくらい。






　 ジュー･･･じゅるっ ))




　 体中に電気の様な物が走る。

　 でも其れは痛みではなく心地よく感じるもの。





　 躰が熱い。




　 今迄そこまで気にしてなかったけど･･････



　 血を吸われてる時って･･････

　 密着度が異常に高いような気がする！





　 今は私がソファと中也に挟まれている状態であって･･･

　 首に中也が吸い付いている状態であって･･･

　 服越しに体温が伝わってくるわけであって･･････





　 如何しよう･･････

　 改めて考えるとすごくドキドキしてきた。





　 何てことを考えていると中也は牙を抜いた。



　 『っぁ･･････』



　 何か･･････声が･･････





　 中也は私の上に四つん這いの姿勢になって見下ろす。


　 「物足りなかったのかァ？」


　 顎を伝って落ちてきた血が丁度良く私の口に入った。





　 『･･････こんなんが美味しいの？』

　 「俺達は血がないと生きられねぇ。だから、不味くても飲むもんは飲む。」



　 苦労していらっしゃるんですね。



　 「まぁ、Aの血は格別美味いからずっと飲んでいてぇがな。」







　 中也が私の上から退いた為、起き上がった。


　 噛まれた処に手を当てると手には血が付く。







　 其れを見た中也は私の手を取ってその血を舐めた。



　 ざらっとした舌先と生温さで何とも言えない擽ったさ。







　 『ねぇ･･････其れ如何したの？』

　 「あ？」




　 私を見る中也の目は先刻よりも増して赤く光っていた。

　 鏡を見せると中也はあっと息をのみ驚いた顔をする。





　 パシャッ))



　 空かさず其れを撮る私。

　 まぁ、なんて優秀な子なの！！







　 バリンッ ))


　 『何！？何の音！？』





　 何かが割れたような音がして其方を向くと中也の手には陶器の欠片、

　 その下には白い粉が散らばっている。






　 中也の持っていたカップが割れたんだ。





　 『大丈夫！？何処ケガした？』

　 中也に駆け寄り手を見るも無傷だった。



　 ･･････え、どゆ事？

　 手でカップ割って割った本人は無傷？





　 ･･････と云うか、普通の握力じゃ割れないでしょうよ。







　 「Aの力か。」



　 中也は隣にぼふっと座り、私を･･････

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